それを確認した四人は、口を開いた



――後から入って来た二人は、もう一つの異なる世界からやって来た人物

――そこは和泉達の世界と、似て非なる世界という事


――和泉が以前、二人が居た世界に暫く滞在してた事


――原因不明で、二人が【こちら】に来た事


――以前和泉も世話になったので、二人が帰れるまで屯所に滞在して貰う事


――土方が二人居る事は、混乱防止の為に隊士達には伏せる事


――見分けが付く様に、やって来た土方には髪型と呼び方を変えて貰う事


――そして彼と共にやって来た青葉を、幹部同様に扱う事





幹部達は渋々納得したものの、青葉を幹部同様に扱う事だけは納得しなかった



「青葉兄は強いよ!」

「和泉がそう言っても、納得出来ないよ。こんなか細い身体の男の、何処が強いのさ?」



青葉の扱いに不服の筆頭が沖田で

訝げに彼女を見る目は、敵意に満ちていた



「言っとくけどね!!青葉兄はあのキンキラを押す位に強いよ!!」

「ちょ、待て!!あの風間をか!?」



和泉の言葉に、幹部達がざわめく

当の本人はと言うと…相変わらず、けろりとしたもので



『Ah?あの悪餓鬼の事か?』

「…青葉兄、悪餓鬼って…」

『和泉のキンキラ呼びと、さほど変わらんぞ』



あの風間を【悪餓鬼】と称する彼女に、幹部達はタジタジ

そして歳三から止めの一言



「コイツは羅刹をいとも簡単に倒すが…それでも納得しねぇか?」



彼の言葉に沖田も折れ、青葉は幹部同様の扱いになった







それから数日後――



『入るぞ……あぁ、今日は土方か』

「……お前、よく見分け付くよな」



書類の束を持った青葉が訪れた先は、土方自室

そこには和泉側の土方が、書類整理をしていた


ここ数日で判明した事だが、何故か彼女だけ二人の土方を見分けられる


青葉曰く――



『Ah?見れば分かるじゃねぇか』

「…分からねぇっうの…」


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