『……っ……』
青葉がその意識を取り戻したのは、既に陽が真上に昇っている頃だった
屯所の裏庭に意識を失って、倒れていた事に驚きを隠せない
その隣には彼女の半身とも言うべき相方の土方が、これまた同じ様に意識を失っていた
『…ちょ、待てや。今迄書類整理してたのに、何で裏庭だ?』
そうなのだ
二人は今の今まで、部屋に篭って溜まっていた書類を片付けていた…筈なのだ
呆けながらも、青葉は辺りを見渡す
だが何処をどう見ても、屯所にしか見えない
『…気の、せい…か?』
首を傾げる彼女の表情は、幾分芳しく無い
それというのも、青葉は妙な【違和感】を感じていたからだ
不意に彼女は背後で気配を感じ、勢い良く振り向く
…が。次の瞬間には目を真っさらに、見開いていた
『…お前…和泉、か?』
そこには以前、青葉の世界に迷い込んだ少女
平行世界の女新選組隊士・桜木 和泉の姿があった
「青葉兄ぃぃ!!??」
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