「何を申されるのだ、鈴々音殿!水臭いでござる!」

「うむ、我々の事は気にするでない。彼等が来て、随分有意義に過ごせたからのぅ」



幸村は眉間に軽く皺を寄せながら、吠え。信玄公は豪快に笑い飛ばした



「しんげんの、いうとおりです。わたしもかれらがきて、とてもたのしかったですよ」

「…沖田には手を焼いたがな…」



謙信公は穏やかに微笑み、かすがは溜息を漏らす



『(何したんだ、総司…)』

「気にするでない、鈴々音」

『北爺ぃ』



柔らかく笑んで氏政は、口を開いた



「平助や勇が来て、儂は誠に楽しかったぞ。まるで孫がまた増えたようじゃったわい!」

『…北爺ぃらしいや…』



複雑そうに微笑んだ青葉、だが彼女の身体は殆ど透けていた



「さ、佐助!?お前も透けているぞ!」

「ありゃまぁ…こりゃ俺様達、も少し手伝って来いってか?」



幸村の指摘通り、佐助の身体も透けていた

横目で佐助が小太郎を見やると、やはり彼も透けていた



「……氏政様……」

「小太郎、儂の事は気にするでない。政宗達が支援してくれておる…お前は鈴々音達を助けてやりなさい」

「………御意」

「佐助、お前もだぞ!!」

「…旦那、お願いだから無理とかしないでよ〜?」



そして彼等の身体が完全に透けて見えなくなる直前――



「我等新選組幹部一同、この御恩は決して忘れませぬ!」




近藤の凜とした声色が響いた



『んじゃま、行ってくらぁ。
幸村、北爺ぃ。悪ぃが佐助と小太郎借りてくな』



まるで近場に散歩に行く、かの様な口振りで

青葉は武将達に言葉を投げた



刹那、彼等は消えた

一瞬で姿が消えた、まるで煙の様に



「政宗殿…鈴々音殿は変わりませぬな」

「Ha!当たり前だ!俺の妹だからな!」



彼等が去った空を政宗は見上げ、小さく呟いた



「簡単に死ぬんじゃねーぞ、お前ら…」



重なる刻 完




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