早急に屯所に戻った三人は、土方の自室で話をする事に



『……………』

「……………」

「……………」



悠李の話を聞いた土方と青葉は、言葉を失う

何せ彼女は未来から来た、というのだから



『……総合すると、だ』



眉間に皺を寄せた青葉が、口を開いた



『悠李がいる世界と、この世界は同じ歴史を辿っている。

だが多少違うようだ。

こちらは私が存在して、悠李は存在しない。
対して悠李がいた世界は私が存在していない』

「…ややこしい…」



彼女の説明に、土方が溜息混じりで呟いた



『平行世界説は、以前説明しただろ?あれの応用だ。

選択した結果次第で、世界は無数に存在する。

このCase(ケース)はそれだ。
実際、私と悠李の存在の違いで双方の世界は多少異なっているしな』

「異なっている?」



青葉の言葉に悠李は首を傾げる



『あぁ…悠李。君のいた新選組には、医療隊は存在したか?』

「…いえ、ありません」



目を瞬きながら、悠李は首を横に振る



『てな訳』

「成る程な。ここではお前が医療隊立ち上げたが、望月ん所は青葉がいねえから医療隊が存在しねえ…か」



土方は納得した表情を浮かべた

彼が説明地味た言葉を発したのは、悠李に理解して貰う為だろう



「……あの……」

『ん?』



戸惑いながら悠李は、青葉に問い掛ける



「…お名前、は…」

「『…………」』




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