それはある日の事
土方と青葉が諸用で、京を歩いていた時だ
『………ん?』
青葉は人気のない路地で、見覚えのある羽織りを目にする
が、すぐに首を傾げた
「どうした?」
『…なぁ、トシ。あんな隊士…いた?』
彼女が指差す方を見やった土方は、眉間に皺を寄せる
「……見覚えのねぇ奴だな…」
『てか、あんな子いないよ。外見南蛮風だけど、顔立ちは日本人だな…』
翠色の髪に、翡翠色の瞳
外見から、一見日本人には見えない
が。顔立ちはどこか、日本人だ
年齢は千鶴位で、小柄なその子は困った様に周囲を見渡していた
そして―――
「ここ何処っ!?」
その子から出た言葉に、二人は目を見開いた
「は?」
『What?』
―交わる誠―
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