『えっ‥‥、燐、ここもわからないの?』


「うるせーな、ちょっと忘れてただけだ」


「元々頭に入っていなかっただけだろ」


「‥‥うっ」


なんというか、燐なりに頑張ってはいるんだろうけど‥‥


「『もう少し頑張ろうか』
      頑張れ」


「はい‥‥」


これをきっかけにネイガウス先生と私による、燐にとっては辛い補習がはじまった


――――‥‥


「奥村燐、ここは先程の解き方を使って――」


『燐!この魔法円、ここは記号じゃなくて――』


「奥村燐、もう一度この問題解いてみろ――」


『燐!スペル間違ってる!――』


「『奥村燐!寝るな!』」


「‥‥ふぇ!?すき焼き!?」


「『違う!』」


頭をぽりぽりと掻きながら、困った顔をする燐


「なぁ、陸都‥‥お前キャラ変わってね?」


『は‥‥!』


言われて気づいたが、燐のことをフルネーム呼びしていた


というか、ネイガウス先生の台詞とぴったり合っていた


でも、当のネイガウス先生は気にしていないようだった



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