『はぁっ‥‥!ここまでくれば大丈夫だろっ‥‥』
若干息を切らしながら走っていた私は、休もうと人気のない場所まで来たが‥‥
刹那、上から黒い影が降ってきた
『!?』
そして、気づいたらその影に身体を抱きしめられていた
「‥‥やはりな、今日はここへ来ると思っていたぞ」
その正体は‥‥
『ネ、ネイガウス先生!?嘘だ!なんで!?』
ネイガウス先生は先程まで、私を追いかけていたはずだ
それに、巻いたと思っていたのに‥‥
「先回りしていた。‥‥なんとなくだがな、お前の行動パターンがわかってきた気がする」
『‥‥!』
私の顔が熱くなる
すると、先生は満足そうにフッと笑った
私はますます恥ずかしくなって、無理矢理先生の腕を振りほどく
『次は‥‥!次は絶対に逃げ切ってやる!』
「その台詞、もう何度も聞いたぞ?」
『〜〜〜っ!』
私は返す言葉が見つからなくて、その場から逃げた出した
――胸が苦しい
走って息が上がったせいもあるが‥‥
『‥‥ネイガウス先生のバカ』
顔を赤くしたまま走りながら、私はそう呟いた
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