(2/8)

「ごめんね、急に」

「ううん。でもどうしたの?」



お千は今、千鶴の自室にいる

幹部には警戒されたが、用件を伝えたらあっさり通してくれた



「じゃーん!」

「…お千ちゃん?」



お千が取り出したのは、見るからに高価そうな折り菓子



「ね、開けてみて!」

「う、うん…」



言われるがまま、千鶴は折り菓子に手を付けた



「うわぁ…綺麗…」



開けた途端、千鶴は目を見開いた

中には色とりどりの、練り切りが



「綺麗でしょう?」

「うん…でも、どうしたのこれ?」

「お土産よ」

「お土産?」



彼女の言葉に、千鶴は首を傾げた



「最近ね、京の外に用事があってね…。そのお土産よ」



お千が笑みを浮かべる

千鶴もそれに答える様に、満面の笑みを浮かべた



「…ありがとう、お千ちゃん!」



mae tugi





×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -