「ごめんね、急に」
「ううん。でもどうしたの?」
お千は今、千鶴の自室にいる
幹部には警戒されたが、用件を伝えたらあっさり通してくれた
「じゃーん!」
「…お千ちゃん?」
お千が取り出したのは、見るからに高価そうな折り菓子
「ね、開けてみて!」
「う、うん…」
言われるがまま、千鶴は折り菓子に手を付けた
「うわぁ…綺麗…」
開けた途端、千鶴は目を見開いた
中には色とりどりの、練り切りが
「綺麗でしょう?」
「うん…でも、どうしたのこれ?」
「お土産よ」
「お土産?」
彼女の言葉に、千鶴は首を傾げた
「最近ね、京の外に用事があってね…。そのお土産よ」
お千が笑みを浮かべる
千鶴もそれに答える様に、満面の笑みを浮かべた
「…ありがとう、お千ちゃん!」
mae tugi
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