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時は流れて、その日の夜



「………」

『…いい加減、機嫌直せ』



土方の自室で書類と格闘中の青葉と土方



だが

土方は不機嫌な様で、眉間に深い皺を寄せていた



『はぁ…』



今だ機嫌の直らぬ土方に、呆れる様に溜息をつく青葉



筆を置くと、そっと彼の背後に回って抱きしめた



「…っ!」

『…機嫌、直してよ……寂しいぞ…?』



彼の耳元でポツリと呟く青葉

彼女の頬は赤く染まっていた



「………」



不意に土方は、彼女の腕を引っ張る



『っ!』



ポフリッと音を立て、青葉は土方の腕の中に収まる



『……トシ?』

「……煽るな……」

『へ?』



彼の突拍子な言葉に、青葉は目を瞬かせる



「………本気で、食うぞ?」



そう言った彼の瞳は艶やかな光を抱いてて



『………勘弁して……』



そんな彼に青葉は表情を引き攣らせた


浅く溜息を吐いた土方は、そのまま青葉を抱きしめた



「……やっぱり鈴々音の飯が一番だ……」



ポツリと呟く彼の頬には、赤身が刺していて



そんな彼に青葉は苦笑を漏らした




Cooking School 完




mae tugi





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テーマ「人外ファンタジー」
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