一方その頃のチビっ子達…もとい、千鶴と平助は…
「これ、かなぁ?」
「こっちのが似合うんじゃね?」
……何故か小間物の店先で物色中
「何か探しもんかい?」
人のよさ気な店主が問い掛けると、二人は満面の笑みを浮かべた
「はいっ!」
「兄ちゃんと姉ちゃんへの贈りもん!」
「ほぉ…」
二人の言葉に、店主も頬を緩ませる
「兄ちゃんと姉ちゃん、夫婦みてぇに仲良いからなぁ…何贈ろうか?」
「……夫婦、みたい?」
平助の言葉に、店主は首を傾げる
それに気付いた千鶴が説明を促した
「ある事情があって、夫婦じゃないんです…夫婦みたいに息ピッタリで、仲良いんですけど」
「……そうなのかい……なら、これはどうだい?」
事情を知った店主は、店先からある商品を見せた
「「何?」」
「こいつはな、南蛮のもんだ」
「「えぇ!?」」
店主の手の平にあるのは、銀色に光る輪…それも対
「どっかの南蛮の奴らは、夫婦になるとこいつを指に付けるらしい」
「……でも、高そう…」
「なぁに!事情を知ったからには、多少値引きしてやるよ!」
「おっちゃん、ありがとな!!」
mae tugi
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