「ひっじかたさーん!」
声色を弾ませながら、土方の自室に現れたのは総司だった
『…総司…どうしたんだ、やけに上機嫌じゃねえか?』
「あ、れ?青葉?」
土方の自室に青葉の姿があり、総司は目を瞬かせた
彼女は文机に向かっている土方の傍に、胡座をかいて座っている
その手元には書類の束があり、どうやら仕事の都合で居合わせている様だ
「………何の用だ、総司?」
『……言っておくが。トシは今、目茶苦茶不機嫌だぞ』
「……うん、すぐ分かったよ」
地を這う様な声色を搾り出す土方に、つい総司は表情を引き攣らせる
少し思案した後、総司は踵を返した
「…ま、良いか。また後で来ますよ【豊玉】さん?」
「っ!総司ぃー!」
彼の発言に、土方は雄叫びを上げた
対する総司は笑い声を上げながら、逃げ去って行った
「……あいつはぁ……」
mae tugi
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