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「そういえば…さ。青葉の小さい頃ってどんなんだろうね?」



ある日

広間に集まっていた幹部達と千鶴

ただし近藤・山南・青葉は不在


ポツリと呟いた総司の言葉に、皆が固まった



「……総司、そいつを青葉本人から聞くんじゃねぇぞ?」



眉間に皺を寄せながら、土方は溜息混じりで忠告した



「分かってますよ。ただ…」

「ただ何だ、総司?」



珍しく口ごもる総司に、斎藤が問い掛けた



「興味あるだけだよ。どういう人達に囲まれたら、あんな性格になるのかなぁって」

「……まぁ、確かに…」



総司の言葉に、皆が納得してしまう



―知りたい?―




「今、声が聞こえた様な…?」

「千鶴もか?俺もだ!」



目を見開いて周囲を見渡す千鶴

平助も同じ様に、辺りを見やる



―知りたいですか?
あの子の事を…―




「っ!」

「俺にも聞こえたぞ!」

「左之助もか!」

「私にも聞こえたねぇ…」



千鶴と平助が聞いた、不思議な声

それは他の幹部達の耳にも入り、驚愕の表情をそれぞれ浮かべた




―貴方達なら…あの子を
救ってくれる。
お願い…あの子を…―




その台詞を聞いた皆は、意識が遠退いていった




mae tugi





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