「大変です、政宗様!!」
「Ah〜,どうした小十郎?」
政宗の私室に、小十郎が血相を変えて飛び込んで来た
これには流石の政宗も、目を見開いた
「鈴々音様達が、どこにもいらっしゃいません!」
「あぁ、そう………What!?」
小十郎の報告に、政宗は驚愕の表情を浮かべた
「城中探したのか?」
「はい。必死に捜索したものの…鈴々音様を始め、歳三や千鶴、平助の姿までありません」
「……まさか……戻ったのか?」
「おそらくは……」
神妙な表情を浮かべる、伊達主従
しかし政宗は薄く笑みを浮かべた
「…挨拶位してけってんだ…」
それに釣られて、小十郎も笑みを零す
「確かに。しかし…寂しくなりますな」
「騒がしかったからな、あいつら。小十郎は千鶴や平助を可愛がってただろ?」
ニヤリと政宗が笑って見せると、小十郎は苦笑いを浮かべた
「それは政宗様もでしょう?」
「Ha.鈴々音の妹や弟は、俺の妹や弟になるからな!」
二人は真っ青な空を眺め続けた
*****
『………ん?』
青葉が目を覚ますと、そこは見慣れた自室だった
『……戻って、来た?』
周りには気を失って倒れている、土方と千鶴と平助の姿
『………突拍子だな、おい。挨拶位させろってんだ』
苦笑いを浮かべつつ、青葉は庄子から見える空を眺めた
青い、蒼い、真っ青な空
何処か向こうと繋がっているかもしれない、そう思いながら……
二度ある事は三度ある! 完
mae tugi
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