08-lane

※第三者視点

「久しぶりだな、ライモンシティ。そういえばお前もライモン出身だよな?」

「うん!」



ある男女二人がライモンシティへ足を踏み入れた

男性は背が高めで、顔立ちは少々キツめ

対する女性は帽子を被って顔立ちまでは分からないが、小柄で可愛らしい雰囲気を纏っていた


男性は不意に視線が、ギアステーションに釘付けになる



「お?ギアステーションが新しくなってる!」

「あ、ホントだ」



外見こそそのままだが、以前より小綺麗になっている外見

それに気付いた二人はホームへと、歩を進めた



「おおっ!バトルトレイン増線されたのか!?」

「…ゴメン…私、ポケモンバトルは…」



夢中になる男性に、女性は申し訳なさそうに俯く



「…わり、そうだったな」

「ううん!良いの!」



どうやら女性は、ポケモンバトルが苦手のようだ



「あれ見ろや。ライモンシティ名物っても過言じゃねぇ、ノボリクダリ兄弟だ」

「…双子、なんだ…」



男性に指差された方を見た女性

そこには黒と白のコートを羽織ったそっくりの男性二人の姿があった



「あの二人は強ぇぜ…って誰だ?グレイコートのサブウェイマスターなんか、いなかった筈だぜ?」

「っ!!」



ノボリとクダリの近くにもう一人のサブウェイマスターを捉えた男性は、眉を潜める

対する女性は目をこれ程か、と言うほどに見開いた



―…サータ!

―…クダリ!お止めなさいまし!サータが苦しがっています!!

―…や、やめ…



「あら、またやってるわ」

「サータさんも大変ね」


ホームにいた女性二人が、サブウェイマスターを見ながらクスクスと笑みを溢す

それに気付いた男性は、愛想の良い笑みを浮かべながら二人へ声を掛けた



「お姉さん方、あの人誰?俺達ライモンに来たばっかでさ」

「サータさん?最近着任した新しいサブウェイマスターさんよ」

「強くて凛々しくて、優しくて気さくで。ノボリさんやクダリさんに負け時劣らずの腕前の持ち主よ」



今やサータは、ノボリとクダリと肩を並べる程の知名度を持ち

尚且つノボリとクダリが絶対的信頼を寄せている女性(ひと)、と彼女達は付け加えた



「へぇー…」



男性は感心する様に、目を瞬かせる

だが女性は…唇を噛み締め、その瞳に憤怒と怨恨の色を浮かべさせていた



「………サータ……」



嵐の前触れ

(ゆる…さないっ!!)

***
何か起きる?


11.11.27.

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