「ノボリ、クダリ、久しぶりね」
その日、ギアステーションに珍しいお客様がいらっしゃいました
「あれぇ?どしたの?」
私達と顔馴染みである彼女は、他の鉄道員の方々にも認知されております故に
理由を話せば大概顔パスになるのです…少々問題と言えば問題なのですが、彼女の職業柄問題が起きる事はありません
「貴女がいらっしゃるのは珍しいですね、カミツレ様」
「そうね」
ライモンジムリーダー、カミツレ様
知らない方々も多いと存じますが、彼女は私とクダリの幼なじみでございます
「聞いたわよ?新しいサブウェイマスターが増えたんですって?」
「ま、まさかその為に?」
「当然!」
差し出した紅茶を手に、カミツレ様は満面の笑みを浮かべて即答
…彼女は昔から、行動派でいらっしゃられましたね
「噂では貴方達のお気に入りらしいとか、ノボリの彼女とか?色んな噂が飛び交ってるから、一層本人達に聞いた方が早いと思って」
「うーわぁ…ウワサに、尾ひれつきまくってるなぁ」
「…まさかその様な事になっているとは…」
「で?どんなヒト?」
噂の件は以前、ぼやいていた事がありましたが…まさかこれ程とは
私達もまだまだでございます
「サータは強いよー」
「サータ?」
「新しいサブウェイマスターにして、当ギアステーション整備士長をしていらっしゃいます」
「……………え?」
カミツレ様が固まるのも、無理ありません
通常有り得ない事でございます
世間に公表した時も、メディアに大々的に取り上げられました
あぁ、懐かしいでございます
「だ、大丈夫なの?」
「うん!なんとかなってるよ〜」
「整備士の皆様、お客様のご理解もございます」
「ふぅん…」
すると何故かカミツレ様は、首を傾げられました
どうなさったのでしょうか?
「カミツレちゃん?」
「…サータ、さん…どこかで聞いた様な…」
「「へ?/はい?」」
『戻ったぞ』
丁度その時、噂をすれば何とやらで
バトルを終えたサータが事務室へと入ってきました
「…あら?」
『…カミツレ?』
「やっぱり!サータ!サータね!」
カミツレ様はサータの姿を見た途端に、彼女へ抱きつきました
二人はお知り合いなのでしょうか?
『ちょ…カミツレ…』
「いつ見てもサータはキラキラ輝いてるわね!」
『落ち着かんかい!』
「…うーわー…カミツレちゃん、ハイテンション…」
「…あれは暫く掛かりそうでございますね」
カミツレ様が落ち着かれたのは、それから暫く経ってからの事
まさかサータが彼女と交流があったとは、私もクダリも初耳でございます
「二人知り合いだったんだ」
「ええ、少しサータにお世話になったの」
「お世話?」
『………』
どうやらサータは、カミツレ様との出会いの経緯を話したがらない様で
事務室の自分のデスクで黙々と、書類整理をしております…一体どうなさったのでしょうか?
「あぁ…あの時のサータは私がクラクラする程に、輝いていて眩しかったわ…」
『止めてくれ』
「あらあら」
結局私達はサータとカミツレ様の出会いの経緯を、聞く事は叶いませんでした
二人に交流があり、互いに信頼にしている事は会話の内容で感じ取れましたでございます
「…結局、わかんなかったね」
「…全くでございます」
スーパーモデルと
(言える訳ねぇだろ)
(まさか代理モデルのスカウトで知り合ったなんぞ…)
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蚊鳥様からのネタ提供(笑)
カミツレは今後も出演予定です……ってアータが出てないっ!?
カミツレ
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12.02.09.
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