17ーlane

「ねぇ。サータって、いつも倒れるの?」



今、僕とアータはサータのマンションに向かっている

それというのも、倒れたサータの着替えを取りに行くため。でも流石に僕がサータの服を漁る訳にもいかないし、ノボリは見張り兼看病で離れられない


で。白羽の矢が立ったのが、アータって訳



「いつもって訳じゃないよ。サブウェイマスター、掛け持ちしてからかな?」

「か、掛け持ち?」



驚くよねー、やっぱり…
ふつーじゃ有り得ない話だもん



「サータは本来、整備士さんなんだよ。人手が足らなくて、今掛け持ちしてもらってるんだ」

「……おかしくない?」


アータが眉を寄せて、表情を険しくさせる


………大丈夫

それは僕やノボリがいっちばん、分かってるからさ…



「やっぱりそう思う?ウチの駅長、無理難題言うからな〜」

「無理難題過ぎるって…」

「あ、ココだ。サータのマンション」



そうこう話してるうちに、マンションに到着

ステーションから暫く歩く距離だけど、そんな遠くない。大通りに違いし


管理人さんに理由を話して、許可を得てマンションに入る。そしてサータから預かった鍵で、部屋の扉を開けた



「「…………………」」



目の前に広がる光景に、僕とアータは呆然

リビングに進んでみればそこは…



「レトルトばっかり…」

「こっちはカップ麺ばっかりよ…」



台所があるのに、最近使われた形跡がない。更にレトルトなどのゴミが大量発生

………サータ…もしかして仕事、家に持ち帰ってたの?


というかさ……



「…ノボリ、怒るだろうなぁ」



双子の片割れの激怒した顔がすぐ浮かんだ

ノボリはサータの事、気にかけてたからなー



「私、サータの着替え持ってくるから。少し片付けておいて」

「ん、りょーかい」



不規則も程がある

(早く戻ってあげないと)
(サータ、大丈夫かしら?)


(……アータ…?)


***
仕事に没頭すると、他に手を着けない夢主

11.12.15.

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