01
もし舞台がシンドリアではなく煌帝国だったら…『ふぅ』
煌帝国に留まる事、早数年
最初の頃下町で働いていたが、運が良かったのか今は宮廷で武官務めだ
女官の話も上がったが、正直それは俺に向いてないと思ったので、丁重にお断りした。何より身動き取れないからな
『どうなってやがる』
南の島にあったシンドリアもそうだが、ここはそれとは別の意味で厄介な事になっているじゃねぇか
シンドリアは国王が複数金属器所持者であり、また国内にも何人か金属器持ちを抱えている。その為にか悪魔を引き寄せる傾向があった
…まぁここら辺は何とかしたから良しとする
問題はこの国だ
現皇帝長男…つまり第一皇太子が複数金属器所持者であるが、流石にシンドリア王より数は少ない。だが彼の弟妹殆どが金属器持ちで、ある意味シンドリア王と変わらぬ位の数を所持している事になる…ここまでは良い、ここまでは
問題視するのは、異常過ぎる障気
尋常ではない密度の障気が国中に漂っているのだ、特に宮廷が酷ぇ
出現する悪魔が少ないのにも関わらず、この異常な障気。有り得ない
『つかこんな中で良くもまぁ、生活出来るもんだよ…』
恐らく市中では流行り病と称して、市民が障気に当てられている事だろう
手は尽くしているものの、俺一人の力じゃどうにもならん
『アル・サメーンの魔女の二つ名は伊達じゃないってか?巫山戯るな』
障気の出所は既に分かっている
練玉艶
現皇帝妃にして、前皇帝の元妃…そしてアル・サメーンの手先だ
だがいつまでもお前の思い通りになると思うな
『エクソシスト、ナメんなよ?』
if 1夜 対抗勢力