死んで、る?最初から?
んな馬鹿な!?死人がこんな事起こす、こ…と…
「…まさか、ネク、スト…なの、か?」
『…恐らく…』
[姐さん!聞こえますか!]
突然第三者の声が響く
その声は椿の右耳に装着されてた、イヤホンからだった
って姐さん?
『…ヒューか』
[はい!姐さんの指示通り、ヒーローの皆さんと人質にされていたお子さん二名。無事病院に搬送しました、勿論内密に。ルナティックさんも]
『そうか。ルナも連れてけたか、でかした』
指示って…オジサン、お嬢さんが何者か知りたくなってきたわぁ
[それと、姐さんとタイガーさんが戦闘している犯人ですが…]
『何か、分かったのか?』
椿の声音が低くなる
その低さに、背筋がゾッとする程。だがそれよりも気になるのは犯人だ、俺達が悠長に会話出来るのは…犯人が俺達に脇目も振らず、暴れ放題してっからだ
[…ソイツ、数日前に交通事故で死んでます。死亡が確認された後、突然遺体が消えたと大騒ぎになった事件があったでしょう?]
「…そういや、そんなのあったな…」
新聞にデカデカと大きく取り上げられ、TVでも報道されたっけな…ちょい待て
「まさか…その行方不明になった死体ってのが、コイツって事?」
[そのまさか、ですよ。タイガーさん]
「げっ!?」
マジかよっ!?
って事はだ、コイツが死体なら犯人は別にいるって事か!
『黒幕がいる、な…て事は爆弾騒ぎも囮か』
[爆弾については恐らく俺達の注意を引く為のワナかと。実際爆弾は設置されていました]
オイオイ、冗談キツいぜ
爆弾が囮だって?大層な事を考えるヤツがいたもんだな、虫酸が走らぁ
『現状は?』
[警察と連携して捜査に当たってます。今の所、10個は見付かってます]
警察も動いてんのか
まぁそらそうだ、設置した爆弾の処理は俺達には出来ねぇからな
『全て見付かるまで、警察と合同捜査を続けろ。一般市民に被害が出ぬ様、配慮と警戒を怠るな。とっつぁんにこの事、直ぐに連絡しておけ。コッチは俺達に任せろ』
矢継ぎ早に出る指示に、つい驚嘆のため息が漏れる。いや凄いね、オジサンビックリ…まるで軍師か参謀みてぇ
椿にこんな一面があったとはなぁ
[了解!タイガーさん、姐さんをお願いします!]
「お、おう!任せろ!」
『…おい、どういう意味だそれ』
(所でお嬢さんは何をしてたの?オジサンすっごく気になるんだけど?)
(今はナイショ)
***
虎視点
夢主のイヤホンは周りの音も拾えたり
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モドル