瞬く間に時間は流れて、季節は冬
そしてもうすぐ生徒達が待ちに待った、クリスマス休暇が近づいていた
「サクヤはクリスマス休暇どうするの?やっぱり家に帰るの?」
「あ、言ってなかった?僕、ホグワーツ居残り組」
「「「何でっ!?」」」
いや、何でって言われても
つかキレイにハモったな
「仕方ないだろ、母さん仕事なんだから」
「え?…お父さんは?」
「……あー…言ってなかったっけな。僕んチ、母子家庭」
「「「………はい?」」」
君達、良くハモるよな
まぁ今回は僕が爆弾発言したから、しょうがないけど
「聞いてないよ!」
「ゴメン。言ったようで忘れてた」
「サクヤらしい…」
「…ホント…」
母子家庭と言うデメリットは、僕にとって大した事ではない。世間では大事みたいに捉えがちだが、ウチはそんな問題ではないんだ
実際何とかなってるし
「だからサクヤはしっかりしてるのね」
「そかな?」
「うん。大人っぽい感じがする」
それは母さんに負担がかからないよう、必死なだけでまだまだ僕はガキだ
「早く大人になりたいな」
「なんか言った?」
「ううん、何でもない」
自分がガキだって事は重々承知してる、だから早く大人になりたい
「僕、借りた本返してくる」
「んー」
母さんは女手一つで、僕を育ててくれた。それに早く応えたい
「…なんか、モヤモヤする」
想い、猛る
(今頃母さん、どうしてるかな?)
***
サクヤはマザコンじゃありません、心配性なだけです(笑)
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