05ーlane


「サータ克服しよ!」

「………突然何を仰るんですか、クダリ」



もう僕限界っ!ノボリは勘違いしてる!ホントはスゴク良いヒト!!

そりゃ口は悪いし、あんな態度だけど…それだって口の悪さを気にしてるから



「サータの良いトコロ知ったら、少し違うかもよ?」

「そ、それは…」

「とにかく行くよ!!」



――ケース1 迷子



「あ、サータはっけん!…あの小さな子は?」

「どうやら…迷子の様ですね」



ホームでサータの姿を見つけたら、小さな女の子がいっしょ



「めちゃくちゃ泣いてるーってどしたの、ノボリ?」

「クダリの幼い頃を思い出しまして…」



むっ!それ、いくつの頃の話だよ!!



「もぅ!あ、泣き止んだ」

「懐かれてますね」

「子供好きなんだって!」



サータは子供好きで子供に懐かれやすい、って前言ってたっけ



「意外、でした」



――ケース2 職場



「…こちら、は?」

「整備士さん達の待機室!」



ノボリが知らないのも無理ないよ、他の駅員さん達も中々来ないしね



「やってるな、白いボス」

「副長!ごきょーりょくかんしゃ!」



緑のツナギに背の高いダンディな渋ーいこの人こそ、サータの腹心さん!



「副長?」

「サータの右腕さん!」



副長はサータの次に偉いヒトなんだよ


実は整備士さん達にも担当車両とか役職とか階級とか、結構色々あるんだ。それは彼らが付けてる腕章で一目瞭然!

で。整備士で一番偉い整備士長のサータと、次に偉い副長だけ、腕章じゃなくて金と赤のピンバッチ

何でもトップに立つ者に相応しい形の物にしろ、って駅長からのお達しなんだって



「簡単に言えばな。ウチの隊長不器用で…いやはやスンマセン」



副長さんは礼儀正しくて、頼れる人なんだよ

一部の整備士さんから、オトンて呼ばれてるくらい!



「いえ…あの…差し出がましい質問失礼しますが、サータ様より年上の様ですが…」

「整備士は実力主義でな、年齢は関係ねぇんだよ」



そうそう、駅員と整備士の違いはソコなんだ

整備士さん達は年齢や経験問わず、実力に合わせて昇格が決まる


副長さんは整備士さん達の中で一番の古株、なのに最年少のサータが一番偉いのはその為

でもライモンシティのステーション独自体制だ、って前にサータが言ってたなー

まぁ、とにかく



「だからサータはすんごいの!」



――ケース3 駅員達



「…まさか、他の駅員達にあんなに慕われてるとは」

「サータの性格、さっぱりしてるからねー」



さっぱりって言うか、姉御肌っていうのかな?

とにかく他の駅員達にも、サータは好評



「……ならば何故、私にだけあの様な態度を取るのでしょうか…」



あ、ヘコンでる…珍しい…



「(自業自得なんだけど…なぁ…ま、いっか)」



整備士長の一面

(ノボリが?)
(ええ。いい加減に許してやっらどうっすか?)
(ヤダね)
((初対面で男と間違えられたの、まだ引きずってんのか…))


>初回掲載時は会話文だけだったという、とんでもない回…(汗)

11.09.30.エムブロ掲載
11.10.12.編集・掲載


mae tugi


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