06ーlane


――…時を遡る事、一年前



「女性っ!?」

「そうじゃ」



駅長の急な召集
その内容は整備士長に、女性を起用する事

前整備士長は数日前に、定年退職。その後釜には、整備士副長が継ぐと俺達は思っていた…のに、この話だ


確かに俺達は実力主義
実力さえあれば経験・年齢関係無く、昇格が可能だ。だが副長は俺達の中で一番の腕前、そんな彼を差し置いて?

しかも駅長の話だと、俺らよか年下っーじゃんか!?



「ちょ、待って下さい!副長は!?」

「ん?俺は了承してんぞ」

「早っ!?」



えぇ!?副長が認める!?
副長、もう会ってたの!?

つか一体どんな女性なんだ…まさかマッチョな女じゃねぇだろうな!?



「入っておいで」



駅長の声で、俺達の前に現れた一人の女性

栗色の短い髪に、整った顔立ち。女性にしては長身で、一見男性に見えなくない


けれど…彼女の瞳は、とても強い光を秘めていて
俺達は思わず息を飲んだ

その光が、前整備士長と同じだったから



『サータです、宜しく』

「不器用者じゃが、実力は折り紙付きじゃ」

『…じっちゃん。不器用は余計』



え、駅長をじっちゃん!?この人何者なんだ!?



『まぁ、ゆるーく宜しく』



―…ただ者じゃない

それが俺達が抱いた
整備士長、サータさんの第一印象だった



過去語り

(ノボリ、クダリ。新しい整備士長じゃ)
(おや。お若い男性ですね)
(……………宜しく)


>一見男性に見える夢主、間違えてるノボリ


11.10.03.エムブロ記載
11.10.14.編集・記載


mae tugi


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