あの女性が、情報目的で私に近付いていたとは…
『ルカリオ、止めだ』
二人が突然始めたポケモンバトル
彼女のバトルを見るのは、私初めてでございますが…冷静に且つ、冷淡に指示を下すサータ様は、まるで別人の様でした
しかし勝負と言い難く、サータ様の完全圧勝。何てお強いのでしょう…
あぁ、いけません!サブウェイマスターとして、身体が疼いてしまいます!!
「くっ…!」
『諦めるんだな、てめぇらに逃げ場なんざねぇ』
「逃げてみせるわよ!!」
高々と宣言した彼女は、仲間を引き連れて踵を返しました
あちらの方角は…従業員用避難経路ではありませんかっ!?
『…逃がさねぇ、と言ったろうが』
そうサータ様が呟いた刹那…
猛々しい咆哮が、辺り一面に響きました。そして私達の前に現れたのは…
「リザードン?」
雄々しく立派に育て上げられたリザードンが、彼等を難なく捕縛しておりました
それにサータ様は、笑みを溢されました
『ご苦労、リザードン。ピカチュウ、もう良い』
成る程。サータ様は彼女達が従業員用避難経路を使うのを見越して、リザードンを配置していらっしゃっていたのですか。何と素晴らしい!
そして私達の周囲に張り巡らされていた、でんじはも解かれました
後でピカチュウへ、お礼を差し上げなければいけませんね
「……思い、出した…」
不意にプラズマ団の一人が震えながら、口を開きました
「ジョウト、カントー、ホウエン、シンオウのリーグ優勝…尚且つイッシュ全てのジムを制覇した…」
まさか…まさか…
…サータ様が、あのお方?
「鋼の女帝!!」
現時点で最も、ポケモンマスターに近いとされる…女性トレーナー…
疑惑と驚愕の眼差しが、サータ様へと集まります
ですが彼女は慌てる所か、不敵に笑むだけでございました
『……懐かしい名だ』
二つ名
(まさかイッシュで、再び聞く事になるとは…な)
>女王か女帝か迷った挙げ句、女帝
11.10.16.エムブロ記載
11.11.03.編集・記載
mae tugi
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