「…てな訳。ノボリ、グッタリ」
『…駅員室まで入ろうとしたんかい…関係者以外立ち入り禁止だろ…』
ノボリオトリ大作戦(クダリ命名)を決行して、早数日
早くも目標の動きに、変化が現れた
「サータが入れるのに、何で私は入れないの!!…ってヒステリー起こしてた」
『俺は列記とした職員だっつの!!』
目標の動きが活発になってきたのだ、しかもそれは以前より過度過ぎる程に
あれから俺が、一切姿を見せなくなったのも要因の一つ
……だが流石に駅員室はねぇだろ
肝心のノボリだが、すっかり憔悴しきっとるらしい……女に免疫が無いからな、仕方あるまい
『最早ストーカーだな』
「なんかね。他の駅員達に根掘り葉掘り、聞き回ってるらしーよ?」
『………へぇ』
ノボリに付き纏う女が、何故聞き回る…か
他の駅員でなく弟のクダリの方が、ノボリの情報が聞き出せる筈なのにな…
やはり裏がある
「サーター。僕、あのひとやだ」
『だろうな』
表情を歪ませ、クダリは頭を垂れる
クダリは敏感だ
特に人の感情…雰囲気というものに。恐らく幼少時代に何かあったのだろう…まぁ。流石に俺とて、そこまで踏み込まんが
「サータがノボリの、本当の彼女だったら良かったのに」
冗談も程々にしやがれ
彼女を演じ始めてからというもの…ノボリのファン達から殺気を含んだ、熱くて痛ぇ視線をビシバシ貰ってるのによ
仮に、んな事になってみやがれ…俺がノボリファンに、殺されるっーの!!
『………やめろ』
動く目標
(お似合いなのにー…)
>クダリは天然に書いてます
果たして天然になっているか?
11.10.08.エムブロ記載
11.10.24.編集・記載
mae tugi
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