「雲雀さん!翠が狙撃されたって本当ですか!?」

「うん、任務中にね」

「な、何を落ち着いてるんですか!?翠は、翠は無事なんですよね!?」

「綱吉、少し落ち着きなよ。翠は無事だよ…厄介な問題があるけど、ね」

「…厄介な、問題?」



事は俺が任務に着いた事から始まる

任務内容はとあるマフィアの殲滅。俺なら他愛ないだろうと綱吉始め、恭弥も踏んでいたのだろう…が。そうは問屋が卸さなかった

あろう事かマフィア幹部の一人が、俺に対して特殊弾を使用したのだ。しかも厄介な特殊弾を…そしてすっかり失念していた、特殊弾の事を教わる事を

―――…結果



「…翠?」

『あい、ぼぉしゅ』



特殊弾の効果により、幼児化

不幸中の幸いは、精神が幼児化してない事か。これで中身まで餓鬼になってたら、子供が苦手な恭弥にはどうする事も出来なかっただろう

だがこの状態が危険な事に変わりはない。哲に大至急使用された特殊弾について、調査して貰っている



「………」

『ぼぉしゅ?』

「雲雀さん、カメラありますか?写真に納めて、永久保存したいんですけど」

『ぼぉしゅ!?』



ちょ、待てぇ!!
何を口走ってんだ、綱吉!?つか目が、目が可笑しいから!!



「安心しなよ、綱吉。本部の監視カメラをフルに使用してるから、後でPC加工してから現像してあげる」

「流石雲雀さん!」

『きょーやぁ!?』



恭弥まで!?
しかも本部の監視カメラ使うって、職権乱用じゃねぇか!



「お?いたいた。翠ー、街で菓子買ってきたんだけど食うか?」

「それより翠、腹減ってねぇか?俺が腕によりを掛けて、お前の好物作ってやるよ」

「わー!翠姉、可愛い!一緒に遊ぼー!」

「クフフ…私のポケットマネーで貴女に似合う、素晴らしい服を購入して差し上げましょう」



………なんだ、この状況

可笑しくね?つか子供が苦手と豪語してた連中さえ、この始末…仕方ねぇ



『さんじゅうろっけい、にげるにしかず』



こいつらに関わってたら、命が幾つあっても足らんわ!

幼児化した短い足で廊下を疾走してると、誰かの足に激突



『いっ!』

「あ?」



見上げると、何故か我が義兄様がいらっしゃいました。つか何故本部にいるの?



「お前、翠か?」

『ん。とくしゅだんで、ちっさくなった』

「………また面倒臭ぇ事に、巻き込まれやがって」

『ざんにぃ、なんでほんぶにいるの?』

「面倒臭ぇが、あのカスに用事があってな。仕方なくだ」

『……あぁ。つなよし』



納得してると、急に身体が宙に浮く
それはザン兄が俺を、肩車したから……っておぉぉいっ!?



『ざんにぃ!?』

「いいから黙ってろ…
どうせ肩車された事、ねぇんだろう



ご最も
めっちゃ分かりにくい義兄の優しさに、ついつい口元が緩む。この際だから、子供としてトコトン甘えてみるか



季節外れの節句

(ざんにぃ。おいしぃ!)
(そーかよ…ったく、オラ。口元に付いてんぞ)
(んにぃ)
((つかコイツ。いつ戻るんだ?))

((本当に兄妹なの!?))


***
名無し様リク『夢主が特殊弾等で身体だけ幼児化。雲雀率いる味方メンバーに可愛がられる(遊ばれる)話』でした

時間軸は完結後をイメージ
最終的にはザンザスが美味しい所取りしましたが、一応義兄妹なので良いかなーと(^-^;

御期待に添えれたでしょうか?大変遅くなって申し訳ありませんでした

企画参加、ありがとうございます!

12.07.27.



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