ある日の南十字男子修道院
「お前、変わったよなぁ」
「………は?」
恒例となった刹との来訪
その刹はと言うと、奥村兄弟と戯れており。俺は藤本の誘いもあり、居間でお茶を啜っていた所に、この言葉が投げ掛けられた
「変わりましたか?」
「あ?自覚ねぇのかよ…」
言われてみれば
刹が来てから、俺の生活が変わった気はするが…
「確かにその様な気はしますが…」
「本気で無自覚なんだな、オイ。刹が来てから変わったなって思うの、上げてみろや」
「………」
強制か
だがここで反論した所で無意味だ
後で何があるか分からん、経験済みだからな…
「そうですね、まず食事が変わりましたね」
「お前今まで不健康なツラしてたよな、どんな食事してたんだよ…」
あの頃の俺は、サタンへの復讐で生き延びてる様なもの。自身を省みず、食事も適当に済ます程度
それを一変させたのが刹である
「生活リズムも安定してきましたね…」
以前の俺はどんな任務でも引き受けていた、内容を問わず
だが現在任務は、比較的昼間のみを選択して引き受けている。そうでもしないと刹の悪い癖があるからな…
「他の連中と接触する様になっただろ、お前」
「あぁ、そういえば…」
最近世帯者と、良く会話を交わす様になった
刹位の年頃とは、ほぼ皆無と言って良い程に接触する機会が無い。知識が無い故に、彼等からソレを学ばせて貰っている
彼等も刹の事を認知してる為にか、俺に対して寛容で協力的な姿勢で。理事長が手を回したのでは、と疑う程だ
「………ふぅん」
「何か?」
意味深な笑みを溢しながら、藤本は目を細める
何かを企んでいる表情…ではないな
「そうか」
「はぁ…」
無意識の成長
(刹、ありがとな)
(は?何がですか?)
(んにゃ、何でもねぇよ)
((一瞬…獅郎さんがネイガウスさんの父親に見えたぞ…))
***
昴様リク『夢主がやって来る前と後の、ネイガウスの生活習慣変化の話』でした
師弟関係な二人なので、対話をして頂きました。獅郎さんが妙に父性溢れる方に(苦笑)
リクに添えているでしょうか(--;)
大変遅くなりまして、申し訳ありませんでした!
企画参加、ありがとうございます!
12.07.17.