ご指名?

『お帰りー』

「…なんでいる?」



大阪出張から帰屯した土方が自室へ戻ると、何故か青葉がいた



『…ん』



彼女が指差したのは書類



「……あ?」

『俺が処理出来る奴は、全部処理した。土方さんの目を通す必要がある書類はこれ、誤字脱語の確認済み。

土方さん経由で、近藤さん行きはこれ。こっちも内容確認済み』



テキパキと説明を促す青葉。その文机には小さい書類の山が、二つ程度

青葉の側には、それを余裕で越える山が二つ



「…お前、が?」



驚きから土方は、目を瞬かせる

青葉は呆れた様な表情を浮かべた



『何を今更。手伝えったのは土方さんだろ?』

「あ、あぁ確かに…」


彼が青葉の素性を知った夜、確かに彼は言ったが
(本編・帳の会合参照)



「…まさか、此処までとは…」



土方も青葉の事務処理能力の高さに、舌を巻いた


彼自身、ここまで出来るとは思っていなかったのだ



「………」



不意に土方が、何か企む表情を浮かべる

青葉はそれに気付かず





数日後



「青葉。お前、俺の小姓になったからな」

『………はいぃ?』



その日

青葉の自室を訪れた土方は、爆弾発言を投下し、彼女を凍結させた



『…………Pardon?』

「…南蛮語、使うなよ…だから、お前は副長付き小姓になったっつの」



呆れた様に土方は断言する



『………何で?』



今だ状況が把握出来てない青葉は、土方に問い返す



「お前の事務処理能力は捨て難い。幹部連中は一部を除いて、中々報告書を上げない奴が多いからな…」

『…納得』



実際土方出張中、青葉もかなり苦労した



「てな訳だ…宜しくな?」



妖しげな笑みを浮かべる土方に、青葉は冷や汗が流れる




その後

土方の小姓に任命後の青葉は、事務処理の他に雑務等、こき使われた


そのお陰か、土方の仕事の処理速度は格段に上がったとか…


ご指名? 完


***
夢主小姓任命話

時期的には大阪出張から数日後、随想録事件壱の前位

その後の夢主は悪態付きながら、仕事してる…てのがイメージ



mae tugi







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