「自衛隊!?絶対駄目っ!!!」

『…そこまで駄目出し、しますか…』



凪が進路を決めた数日後

母親に報告した彼女だったが…


その進路内容に、母は断固反対



「何で自衛隊なの?他にも色々あるでしょう?」

『色々考えたけど、これが1番ベストなんですよ。安定してるし、蓄えられる』

「…それは、そうだけど…」



先の先まで見通しての進路の振り方に、流石の母も口ごもる

凪が安定、そして貯蓄出来る職業を選ぶのは訳があった




――それは自身をここまで育ててくれた、小磯両親に恩返しする為




『それに剣道で全国大会優勝3連覇した経験、活かさないと勿体ないじゃないですか』

「それは…そうだけど…」



尚も納得いかない母に、彼女は1通の手紙を差し出した



「……これは?」

『まぁ良いから、中を見てみて下さい』



首を傾げながら、母は手紙の封を切る

すると徐々に母の表情が、驚きの色に染まった



「こ…これ…」

『はい。既に父さんの許可は得てます



手紙の贈り主は、凪の父から。そしてその内容は…


【凪の自衛隊進路を認める】


という、簡易な文章

だがそれは、父が凪の進路を認めている証


実は母に反対されるのを見越していた彼女は、事前に父を説得していたのだ



「…全く…いつの間にお父さんを…」

『いやぁ…』



大きな溜息を吐き出す母に、凪は苦笑を浮かべる



「……貴女の人生なんだものね、好きになさい」

『母さんっ!!!』

「ただし!無理はしない事!言いわね?」

『了解!』




***
過去編シリーズ 5
夢主進路について、家族と対話

リア様リク、自衛隊に入る切っ掛けと家族の反応
余談ですが、健二も事前に説得されてます

……リア様、こんな形になりました(汗)





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