ラブマシーンとの、決着をつける勝負が開始された
【UNKNOWNさんが
親です】
≪なんだあいつ、坊主捨てるのか?≫
≪ざまぁみろ!山札からもスカリやがった!≫
ラブマシーンの調子が、明らかにおかしい
これに健二達も笑みを漏らす
「いいぞ」
「解体プログラムが、奴の演算回路に届き始めたんですね」
『まだ油断は出来ないよ』
笑みを漏らしつつも、凪は警戒心を解かない
「いけーっ!夏希のターン!」
「世界中がお前の味方だ!!」
「(いける!!)」
吉祥のレアアイテムでバージョンアップしたナツキは、次々と良い手札を取っていく
≪坊主と松ゲット!≫
≪おしっ!桐が来た!≫
≪すかさず三光ゲットォォ!≫
【三光です】
次々と手札が揃い、彼女の背後に並ぶ
【猪鹿蝶です】
ラブマシーンの表情が、次第に歪む
「Koi!」
OZ経由で流れる夏希の戦いを、世界中の皆が見守る
【赤タンです】
「Koi!」
それは誰もが願い、思う事
【雨四光です】
「Koi!」
「Koi!」
「Koi!」
世界中で、思いが重なる
≪≪≪Koi!≫≫≫
そしてナツキの腕が、高く上げられる
一枚の札が、空高く浮かぶ
「「「いけーっ!」」」
「「「夏希やれぇ!!」」」
「「「やっちまぇー!!」」」
「先輩、行けますっ!!」
「ぶちかませっ!!」
『夏希、決めなっ!!』
≪うおおおおおおっ≫
空高く上がった手札が、勢い良く場に叩き付けられる
と同時に、周囲に花びらが舞う
【五光です】
その瞬間、WINの表示が現れる
【ナツキさんの勝ちです
アカウントが移動します】
ナツキが勝利を決めた事で
一気にアカウントが、彼女へと流れ始めた
ラブマシーンはその形状を保持する事が出来なくなり、崩れ始める
同時に発光と帯電を繰り返し、その背後にはあの後光が出現
その後光にラブマシーンが倒れこんだ事で、大きな亀裂が生じた
大量のアカウントを奪い返した為に、次第にカウントダウンから核施設の画像が引いていく
最後のあがき、と言わんばかりに
ラブマシーンはナツキに手を伸ばす
だがその手も崩れ落ち、彼の姿は爆発と共に消え去った
「と…」
「止まった…?」
呆然とする一同
だがそれは次第に歓喜へと変わる
「やったぁ!!!」
「先輩!」
歓喜する皆を避け、今だ呆然とする夏希の元に駆け付ける健二
「健二くん…」
ゆっくりと夏希は、健二に振り向いた
「私、私…
やったぁ!
」
その喜びから、夏希は健二に抱き着く
『…ん?』
そんな歓喜の中、凪は目を細める
『……何で……止まってないんだ?』
「どうした?」
彼女が急いで振り向き、モニターを見やる
佗助は声を掛けるも、凪は目を見開いたまま呆然としていた
彼女の視線の先には――
そこにはまだ動いている、ワールドクロックがあった
***
花札編、終了!
←
[モドル]
×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -