そして、数日後
――ボンゴレ総会当日
幹部達は全員、早朝から出掛けた。勿論リボーンも総会に出席
この本部に残っているのは、非戦闘員達数名と俺達だけ
総会が開かれる場所は機密事項らしく、俺や哲も知らされてない
…出掛け直前まで、唯はごねってたが
兎にも角にも。本部は数日、幹部不在
その間、俺が仕切る形と相成った
ま……表向きは哲だが
***
『………幹部不在となると、静かなもんだな』
中庭で空を見上げながら、俺はポツリと呟いた
今の所は異常は無いが、警戒するに越した事はない
なんせ現在の本部の戦力と言えば、俺と哲、凪位だからな
個人的には凪を戦場に出したくねぇ
『……何も起きなきゃ良いけど、な』
だがそんな思いとは裏腹に
俺は遠方で、多数の気配を察知した
それと同時に持っていた通信機が、けたたましく鳴り響く
≪翠さん、大変です!本部周辺に多数の死ぬ気の炎反応がっ!!≫
『………だろうな』
幹部不在を狙っての襲撃か、分かり易い
『…哲、非常事態宣言発動。警戒レベルMAX、非戦闘員は避難』
≪はいっ!了解しました!!≫
必要な事だけ伝えて、通信を切った俺は大きく溜息を漏らす
『ったく…誰だよ。天下のボンゴレに喧嘩を売る、阿呆共は…』
上着を翻し、踵を返す
そこに居るのは【住み込みメイド】としての俺の姿は無い
『…ボンゴレに喧嘩売った事を、心底後悔させてやる』
戦国人、猛る
俺を敵にして、生きて帰れると思うな
12.04.13.