数日後、極寺と骸が任務から戻ってきた


任務から戻った二人と、関係者達の予定を何とか合わせ

今日本日。恭弥の部屋で情報を交換する事になった



『(っ!何だ…今の悪寒は!?)』



恭弥と皆が待つであろう、部屋へ向かう途中

背筋にただならぬ悪寒を感じた



「…翠?」



足を止めた俺に、恭弥が振り向く

…まさか、な…



『…何でもねぇ…』

「……そう。何かあったら、すぐ言うんだよ」

『…ん…』



珍しく恭弥が、深く聞いてこない

…俺に違和感があったのが、バレバレ…か



『(何だ…この悪寒と嫌な予感…何も、起きなければ良いが…)』



払拭しきれない思いを抱えながら、俺は恭弥と部屋へ足を踏み入れた



「あ、翠ちゃん!」

『…京、頼むから…ちゃん付け止めてくれって…』



部屋に入った途端に、京子が駆け寄る

京子が俺の事をちゃん付けで呼び出したのは、以前買い物に行った以降


………だからな………

俺はちゃん付けされるよーなタチじゃねぇって、何度言えば分かるんだよ…



「……始めて良い?」

『……おぉ』



スルーか!恭弥っ!!

…いや、助かるが…



「じゃ、始めるよ」



恭弥の掛けた言葉に、室内全員の表情が引き締まる


今回集結したメンバーは中心的動きをする俺と恭弥、哲

被害者の京子、ハル、凪

守護者内味方の極寺、骸、ランボ


最初に口を開いたのは、哲だった



「翠さんがヴァリアーへ行っている間…実はまた…」

『はぁ!?冗談だろっ!?』



口ごもりながら報告する哲の脇で、京子達は表情を曇らせる

てか有り得ねぇ!?俺が居なくなった途端かよっ!?



「それは僕達の非だ、翠」

「あぁ…すまねぇ」



驚きを隠せない俺に、恭弥を筆頭に守護者達が頭を垂れる



『…頭上げろ。予想はしてたよ…』



予想してたが、まさか本当にするとは…な

次に極寺が口を開いた



「仕事にも支障をきたしてる」

「ええ。彼女の我が儘に、沢田も手を挙げてる様です」

「最近リボーン達も相手にしてないみたい」



極寺に骸・ランボと続く

…聞いてるだけで、頭痛が…



『そうか…次は俺からの報告な、まずBOXが使える様になった。

あと俺が【こちら側の住人】と判明した』

「翠、唐突過ぎ…」



報告したら恭弥から、即突っ込みが入った

そんな唐突か……だったな。恭弥と哲以外、目を見開いてやがる



『いや、事実だし』

「…翠ちゃんは、戦国時代の…人だよね?」



恐る恐る京子が問い掛けてきた

髪をかきあげながら、俺は口を開く



『それがな、どうもボンゴレ関係者だったらしい』

「これは…驚きました…」



言葉を失った、と言う表現を体言している様で

皆、目を見開いたまま、固まっていた


俺は更に言葉を紡ぐ



『それとなヴァリアー行った時、唯が来た当初は性格が違うと言われたんだが…これは事実か?』



俺の問いに女性3人は顔を俯かせ、守護者3人は視線を逸らす


これに恭弥と俺は、溜息を吐き出した



「沈黙は肯定と取るよ?」

『仮に奴の性格が元々、報告通りならば…今の性格になった、何かしらの原因がある筈だ』

「…何か…」



そうだ。マーモンの報告が正しいとすれば、今の状態になった原因がないと可笑しい

ま…その原因が直ぐに分かれば、苦労はしないんだが…



『唯の件は、そこから調べる事にしよう。京子達のフォローも各自忘れずにな』



俺の言葉に皆、力強く頷く

その台詞で情報交換は、これでお開きになった




真実を求めて



>…さて、何処までが真実やら…

12.02.11.




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