『なんじゃこりゃ』



スクアーロに連れられて来たのは、大広間

そこで何故か、幹部が勢揃い


……仕事しろや……



「翠ちゃーん!」

『ルッス姉…てか、何持ってんの?』



いやルッス姉だけじゃねぇな…幹部全員が何か、包みやら箱やら持ってるな



「翠ちゃん、本部に帰っちゃうでしょう?私達から餞別よ!」

『………はい?』



幹部全員から餞別っ!?

さっきザンザスとスクアーロから、色々貰ったばっかなんだが…



「私からコレよ!」

『…ルッス姉…これ…』

「翠ちゃんは折角美人さんなんだから、着飾らないと駄目よ〜」



そう言ってルッス姉から渡されたのは…

女物の服数点と化粧品の数々


…何時使えと?



「へぇ…ルッスーリアにしてはセンス良いね」

「翠ちゃんは顔立ちが良いからね、シンプルな服が似合いそうなのよ。で?アンタは何用意したの、マーモン?」

「僕?僕は翠の役立つ物」

『…ある意味で、役立つ…かな…』



マーモンから渡されたのは、一冊の本

【相手の弱みを掴んで、付け込み、掌握するか】



……うわ、ある意味使えそうで使えねぇ



「翠、これは俺からだ」

『……えーと……』



レヴィから渡されたのは、小さな包み

あのー、コレ貰っても使い道ないんだが…

ヴァリアー幹部の制服 ミニスカvr,



…捨てて良い?



「うわ、親父臭っ!俺様はコレな」

『………コレ、がか?』



ベルから渡されたのは…小さな小瓶の数々

役立つって…毒薬がかっ!?



「先輩は物騒過ぎますよー。ミーからはこれですー」



…いやいや、フラン。お前も物騒だろ…
小型拳銃って…

あ、でも使いやすそうだな…


幹部達の餞別を両手一杯にしながら、俺は呆ける



『…えーと…?』

「覚えていて、翠ちゃん」



不意に、ルッス姉が優しく…真剣な表情を浮かべた



『ルッス…姉?』

「例え離れていたとしても…貴女は私達の仲間なの」

『…っ!』

「だから…辛くなったらいつでも私達を頼りなさい、ね?」



そう言ったルッス姉の表情は、暗殺部隊とは程遠い…とても穏やかな笑み

周囲を見渡すと、誰もが優しい瞳で俺を見てくれていた



『……ありがと』



応援出張inヴァリアー
最終日A



>…オイ…誰だ、翠を泣かせた奴は
>…あ、あらぁ?ボス…い、いらっしゃったの?
>…誰だ、と聞いている…ぶっ殺すっ!!
>…スク、何とかして…あの馬鹿兄貴
>………俺にも無理だぁ…

11.12.03.




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