ヴァリアーに応援出張にやって来て、早や五日
…仕事と言う仕事、本当にしてなかったり…
「翠ちゃん、またボロボロじゃないの〜」
『ザンザス容赦ねぇから仕方ねーよ、ルッス姉』
「…それにしても…これは酷過ぎるよ、ボス。一応翠は嫁入り前の女の子なんだから、手加減してあげなよ」
ザンザスから匣を受け取ってから、連日修業に明け暮れてます
…言わずがな、修業相手はザンザス
「ししっ!マーモン、それボスには無理っしょ」
「そーですよー。ボスが手加減なんて、器用な事出来る訳がないですー」
「ってもなぁ…ザンザス、これは酷ぇぞぉ…」
幹部達が口を揃えて、俺の傷を気遣う
っうのも、俺が包帯まみれだからだ
ルッス姉の晴れの匣の治癒能力が無かったら、本気でヤバかった位重傷で
なもんで、幹部達はザンザスに一斉集中砲火
……ヤバい、ザンザスに青筋立ってら
『…おーい、そこらにしとけ…じゃねぇと…』
「うるせぇ!ドカス共っ!!」
『……見ろ、言わんこっちゃねぇ…』
ほれみろ、ザンザスがキレて叫んだじゃねーか
ここ数日で俺は、ザンザスの性格は掴みかけてた
…不器用な義兄、嬉しいようである意味複雑だよ
***
ザンザスとの過酷な訓練を、一端小休止した
…他の幹部連中が無茶すんな、って煩かったんだよ…
仕方なくザンザスは体力回復する為に、俺に時間をくれたのだ…それでもかなーり渋ってたがな…
「翠、ちょっと良いかい?」
『…マーモン?』
ヴァリアーが用意してくれた自室でまったりしていたら、扉がノックされた
珍しいな…マーモンが俺んトコ来るなんて
大概来るのはチビsか、ルッス姉だからなー
『開いてんぜ、入れよ』
「ん、お邪魔するよ」
漆黒のローブを靡かせ、俺の自室にマーモンが足を踏み入れた
…夏場、暑くないのかな?
「今…下らない事、考えなかった?」
『いやいや』
「全く…早速だけど、本題に入るよ」
…どーしてこう、ヴァリアー連中は勘が良い?
そんな暢気な事を考えていたら、彼の口から意外な言葉が出て来た
「本部の居候の女、陥れたってデマでしょ?」
『マーモン、そのニュースソースどっから?』
「本部のリボーンから」
そういや恭弥が言ってたな…
リボーンとマーモンは、昔呪いで赤ん坊だったって
『…デマって言い切ったな』
「君がそんな事する人物じゃないのは、分かり切ってるよ。詳しく説明して貰おうか?」
『………ヘイ』
応援出張inヴァリアー
五日目
>所でヴァリアーでこの事知ってるのは?
>ザンザスとスクアーロは知ってる。もしかしたらルッス姉も知ってるかもね
>……少ないよ
>当たり前じゃん、俺が口止めしてんだから
>……
11.11.14.