≪ザンザスに、匣とリングを貰った…≫
「ザンザスに?」
心底驚いた
あの唯我独尊のアイツが、まさかそんな事をするなんて
(人の事言えますか? by管理人)
ちぇ…先、越された…
「で?翠の属性は何だったの?」
≪…大空…≫
「ワオ、凄いね!」
まさか綱吉と同じ、大空属性とはね
大空なんて滅多にいないんだよ?
僕はてっきり雷属性かと思ってたんだけど…
≪で、ね…≫
「ん?」
≪…私が、現代の生まれだって…ザンザスが…≫
「……は?」
何を、言ってるんだい?
君は戦国乱世の人間だろ?
≪ザンザスが言うには…ボンゴレ初代ボス、T世の妹の末裔…なんだって…≫
「だって君…戦国乱世で生きて…」
≪うん、生きてた。T世の妹の末裔は、二十年前位にあるマフィアに殲滅されたって…殲滅直前に女の赤ん坊が生まれてて…それが…私…≫
「っ!」
≪生き残りは一人も居なかったのに、女の赤ん坊の遺体だけ見つからなかったんだって…\世が必死に捜索したのにも関わらず≫
ドクドク、と心臓が五月蝿い
本当に翠はコチラの人間?
じゃあ何か、君は過去にタイムスリップしたとも言うのかい?
≪\世は隠居しても、赤ん坊を捜してて…ザンザスにも捜索する様にって…私の気配は…\世や]世に似てたから、分かったんだって…≫
「……それ、だけで?」
≪ううん…ザンザスに渡されたリングが、何よりの証だって。末裔が代々使っていたリングで…炎を灯せれば、生き残り…なんだって≫
「……じゃあ……」
≪……恭弥……私、怖い≫
「怖、い?」
彼女の震える声に、疑問が浮かぶ
何故翠は怖がるんだい?
≪戦国乱世の人間じゃない、ボンゴレの…現代の人間だって言われて……今迄の私を否定された様な気がした……≫
それを聞いて僕はまるで、冷水を被ったかの様な感じを覚えた
確かに…いきなり現代の生まれと言われたら、流石の翠でも戸惑うか…
「…僕達と、一緒じゃ嫌かい?」
≪…ううん、嫌じゃない…でも…≫
…そうか、彼女は……
「翠は翠でしょ?」
≪恭、弥?≫
「生まれが現代でも、育ちが戦国乱世でも、君は君。違うかい?」
≪違…くない…≫
翠はきっと嫌なんだ
自分が今まで歩んで、培ってきたモノを捨てる事が
多分コチラの人間だと言われた時、そういう風に受け止めてしまったんだろう
…後、余程ザンザスの言い方も悪かったと見える…
「だろう?君らしくないよ?」
≪……らしく、ない?≫
「いっその事あの連中を、匣訓練に使ってやりなよ」
≪……それ、酷くね?≫
「良いんだよ、何時も始末書ばっかり作ってんだから」
≪何それ?≫
通話先から微かに、笑い声が聞こえる
…もう大丈夫そうかな?
「本部に戻ったら、匣戦でもやろうか?」
≪良いな、それ!負けねーぞ!≫
「僕が簡単に負ける筈ないでしょ」
…翠はこうでなきゃ
応援出張inヴァリアー
三日目E
>ルッス姉!お腹空いたぁ!
>翠ちゃん!?心配したわよぉ!!
>ご、ごめん…なさい…
>良いのよ、元気になってくれれば!さぁ、腕によりをかけるわよぉ!!
11.10.30.