『…これは…一体…』
両手と頭に、死ぬ気の炎が灯ってる…どういう事だ?
ザンザスは何だか、納得した様な表情だし!
『おい…ザンザス。一体これはどういう事だ?』
ギロリと睨むと、彼は不敵に笑む
そして俺にとって、絶望的な言葉を叩き付けた
「お前は、ボンゴレ一族の末裔だ」
『……な、に……?』
目を見開く俺に対し、ザンザスは容赦無く続ける
「ボンゴレ初代ボス、T世には妹がいてな…その妹の末裔がお前だ」
『俺、は…戦国乱世で、生きてた…』
…言葉が、全く、理解出来ない…
初代ボスの、妹の末裔?
何かの、間違いだろう?
「あぁ…確か20年前だったか…その一族に女の赤ん坊が生まれてな…その頃に一族はあるマフィアに殲滅された…」
『っ!』
ドクドク、と心臓が五月蝿い
「誰一人とて生き残りは居なかった。だが…女の赤ん坊だけ、見つからなかった…老いぼれ…\世が必死に捜索したのにも関わらず、だ」
…ザンザスは、何を言ってるんだ…
「\世は隠居しちまっても尚、赤ん坊を捜していた…そのお鉢が俺にも回って来ていてな」
頭が真っ白になってきた
カラカラに喉が渇く
「分かるんだよ、何となく。お前の気配は老いぼれ…\世や]世に、似ていたからな」
『……さい』
……止めろ……
「そのリングはその一族が代々使っていてな…そいつに炎を点せれば、生き残りって訳だ」
……止めてくれ……
「お前は戦国乱世の人間じゃねぇ、ボンゴレの…現代の人間だ」
『止めろぉっ!』
俺が叫ぶと、ザンザスはピタリと口を閉ざす
『頼むから…止めてくれ…』
「……」
『今迄の私を否定する様な事を言うなっ!』
「っ!」
俺はそう言うと、その部屋から飛び出した
***
『ルッス姉っ!!!』
「翠?」
あれから俺は、広間に駆け込み
そして広間にいたルッスに、俺は何も言わずに抱き着く
「…翠?」
ルッス姉は最初首を傾げていたが、何も聞かずにずっと背中を撫でてくれた
応援出張inヴァリアー
三日目B
>……何があった、ザンザス?
>カス鮫には関係ねぇ…
>…泣いてたぞ、翠…
>っ!
>…今、ルッスーリアが宥めてる……俺は何も聞かねぇ…だがなザンザス、それで良いのか?
>……
>…邪魔したな…
>…チッ、ドカスがっ!
11.10.18.