ヴァリアーに来て早々、翠は素を出してしまう
所が幹部は誰もが、彼女を気にいる様になった
それと言うのも実は、ベルとフランは幹部でも問題児
その2人の抗争を1発で止められるのは、ザンザスだけ
だが翠は1発で2人を止めた、それが1番の理由だ
『(…暗殺部隊っても、自由過ぎやしませんかい?)』
暗殺部隊の自由さに、些か疑問を持つ翠だった
***
所変わって、ザンザス自室
何時もの様に酒を煽っていた…が何処か違っていた
「(あの感じは…)」
不意に彼の脳裏を過ぎるのは、蜂蜜色の髪を持つ優男
「(…違ぇ…あいつは一人っ子の筈だ…いや待てよ)」
ザンザスは机の1番下、厳重に鍵をかけてある引き出しを開ける
そこには彼等にとって、見慣れた物が
「(あの老いぼれの話を信じる訳じゃねぇが…確証もねぇ…試してみる、か)」
ギラリと光った彼の瞳は、獲物を捕らえた肉食獣の様な瞳だった
*****
翌日
翠が大体の仕事も終わらせ、次の仕事が昼の支度になった頃
「翠ーボスが呼んでるぜぇ」
『………は?』
突如現れたベルにより、ザンザスからの呼び出しを聞かされた
『……ボス、が?』
「何、お前何かしたの?」
『ベルじゃあるまいし』
「ひっで!」
現在翠はヴァリアー幹部達と、呼び捨てのタメ語の素で話している
『(素じゃねぇと、五月蝿いんだよな。特にチビ達が)とりあえず行ってみる』
「場所分かるかー?」
『昨日ルッス姉に案内して貰った』
そう言うとベルを置き去りにして、彼女はザンザスの部屋へと向かった
応援出張inヴァリアー二日目
>しっかし…何かしたか?
>………(面倒臭ぇ)
11.10.10.