姫さんの策にハマってから、数日



『っ…』



幹部連中は読み通り、俺にリンチを始めた

しかも雲雀にバレない様にと、目立たない所を殴る蹴る



『(……しかし、意外だな)』



唯派…と思っていた了平が、手を出して来ないんだよな

してくんのは大概、山本かリボーンだ



『(雲雀と骸は当たり前だがこちら側…綱吉は多分中立、山本とリボーンは唯派か。

ただ獄寺とランボと了平の立場が、いまいち分からん…)』



こりゃ改めて情報収集したほうが良いな…



≪第三者視点≫



所変わって、綱吉の自室



「ツナ……翠の件、どうするんだ?」

「………」



そこには雲雀を除く守護者と綱吉、リボーンが揃っていた



「ツナ…俺はアイツを許せねぇよ」



山本が苦虫をかみ砕く様な表情を浮かべながら、吐き捨てる



「……」

「俺、信じられないよ…翠が…」

「……十代目、申し訳ありません。俺も、ランボと同じ意見です……」



そう言いながらランボは俯いて、今にも泣きそうな表情を浮かべ

獄寺もまた、唇を噛み締めて視線を逸らした



「獄寺!ランボ!お前ら、翠が何したか分かってんのか!?」

「…唯の怪我は本物だったしな…」



2人に山本は叫び、リボーンは静かに窘める

骸は部屋の隅に佇み、無言を通す


了平も骸同様、沈黙を通していた



「………皆。翠の処遇については、少し待ってて」



そこに綱吉の静かな声色が嫌に響く

それにリボーンは眉を潜める



「ツナ、本気で言っているのか?」

「リボーン、雲雀さんの目を疑う気?彼の目は確かだよ」

「……だが」

「頼む、皆……

この件は俺に任せてくれ




綱吉の真剣な声色に、皆は渋々引き下がった



その部屋の扉の裏に、1つの影…それは気配を断った翠の姿

扉から素早く離れ、その姿を中庭へと移動させる



『(…了平は京子の事で、どちらにも付けないのか…。獄寺とランボは…この分ならこちらに引き込めるな)』



彼女は情報収集の為に、幹部達の会話を立ち聞きしてたのだ



『(…雲雀に報告すっか)』



それぞれの立場


>……てな訳
>へぇ…獄寺は分かるけど、ランボがねぇ…
>何で獄寺は分かるんだ?
>あれ、知らないの?獄寺は三浦 ハルと付き合ってるんだよ
>…………マジでぇ!?

11.09.14.




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