姫さんのくっだんねぇ策に誘われ、幹部達が一同に中庭へと集った

…てか何でこんなに、駆け付けるのが早い?



「…翠」



不意に雲雀が小声で俺に話しかけてきた

幹部達は皆、唯の周囲に集っているので気付いてない



「首尾はどう?」

『上々。雲雀に預けるぞ』

「後で哲に渡しておく。骸は?」

『(少しの間姫さんの味方になれって、指示してある。余りこちらの味方が多いと、疑われちまうからな)』

「…僕は大丈夫なんだ」

『【僕の目を疑うのか】とか言えば?』

「(…成る程、ね)」

「翠!見損なったぜ!」




雲雀と話していると、山本が突然吠えた

幹部達の中心には、泣きじゃくる唯の姿が


…あれ十中八九、嘘泣きだろ…幹部連中は何故分からん?



『………』

「翠…お前…」



信じられない、という表情でこちらを見る獄寺とランボ

骸は何も言わず、ただ俯いていた


綱吉は泣きじゃくる唯の背中を撫で、リボーンは大量の殺気を俺に放ち


了平は複雑そうな表情で、唯と俺を交互に見ていた



「翠、哲の手伝い頼んで良いかい?」

『はい、お任せ下さい』



軽く雲雀に会釈をして、俺は踵を返す



「てめぇ!待ちやがれっ!」



それを山本が制すも、雲雀が許す筈もなく



「五月蝿いよ。君達、僕の目を疑う気?」



彼の言葉に皆が押し黙る

不意に俺は歩みを止め、振り返った



『もし仮に、私が姫様を陥れるなら…

もっと狡猾に、残酷に陥れますよ…



そう言って、不敵に笑ってやれば

雲雀を除く誰もが、面白い位に目を見開いて固まる



『では失礼します』



Mission Start!


さて…

どうやって、偽り姫の仮面を引っぺがしてやろうか?

11.09.02.





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