「翠ちゃん!」
久々の休暇、翠の元に京子が訪れた
『どした?』
「これからハルちゃんとクロームちゃんで、ショッピングに行くの!翠ちゃんも行こうよ!」
『……悪ぃ、金がねぇ』
申し訳なさそうに、翠は頬をかく
彼女は着の身着のままで来たのだ、当然所持金など持っていない
ボンゴレからの給与は貰ってはいるが、どうなっているか実は本人も完全に把握していなかった
「あ、そか…」
素をバラしたついでに翠は、京子達に自身の素性も語っている
それを思い出した京子は、眉を潜めた
『気にすんな。お前らだけで楽しんで来いよ』
「でも翠ちゃん…ね、雲雀さんに相談してみない?」
『雲雀に?』
京子の言葉に、彼女は表情を顰める
「もしかしたら雲雀さん、立て替えてくれるかも!」
『否(いや)、有り得ねぇ。あの雲雀だぜ?』
雲雀と言う人格を把握している翠は、京子の台詞を全力否定
それというのも彼女の自室は、何故か雲雀の施設内に設けてある
こちらに来てから数カ月
お陰で翠は雲雀の性格を、十二分に把握出来る様になっていた
「物は試しだよ!」
『き、京子!?』
戸惑う彼女を京子は、無理矢理腕を引っ張っていく
*****
「買い物?良いんじゃない?君、ボンゴレからの給与全然使ってないしさ」
雲雀の所に来た2人は、事情を話した。すると彼は反対する所か、寧ろ賛成の意見を述べた
だが翠が気になったのは、その件ではなく自身の給与の事
『………は?てか俺の給与って、どうなってたの?』
「僕が預かってるけど?」
サラリと答える雲雀に、彼女は頭を抱えた
「じゃ、一緒に行けるね!」
『いやいや、待て待て。女だけで買い物行くな、何があるか分からないんだから』
「…じゃ僕が一緒に行くよ、今日休みだしね」
『………は?』
僅かな休息
>調度スーツを新調したかったんだよ
>……サイデ……
>わぁ!雲雀さんがボディガードなら、凄い安心!
>……そう
>あ、照れてら
11.06.01.