『……俺の頭はイカレたか……』
眼前の景色を眺めつつ、目を見開きながら呟いた
俺は普通に生きて……はいないが
これでも盗みもせずに、頑張って生き抜いた方なんだが…
『仏さんよ……いくら何でもこれはねぇ……』
俺の前にいる人達…
完っ全に日ノ本の人間じゃねぇ外見だぞ!?
痛ぇ!視線がめっさ痛ぇぇ!
「ねぇ、君。何してるの?」
不意に聞こえてきた男の声に、俺が振り向くと……
『ひ……』
「ひ?」
『日ノ本の人か!?』
外見が思い切り日ノ本の人の男が!
…服装はいまいち分からないが、全身真っ黒だった…
何か烏みてぇだな…
「……日ノ本の人?確かに僕は日本人だけど…」
黒髪の男は眉間に皺を寄せたが、俺にゃ関係ないね!
『ここ日ノ本だよな!つか日ノ本だな!?』
「はぁ?ここはイタリアだよ、何言ってんの?」
『いた…何だって?…まさか……南蛮かっ!?』
男の言葉で、俺は希望を失ったよ…何で南蛮なんかにいんだ…
「ねぇ、南蛮って?」
『は?日ノ本の外は南蛮だろ?』
変な問い掛けしてくる奴だな…
…………ん?
『………今は……*#*#年だよな?』
「………今は****年だよ」
噛み合わない話と年号
俺らは互いに、神妙な表情を浮かべた
「とにかく事情を聞こう、僕は雲雀。雲雀恭弥、宜しく」
――これが
雲雀恭弥との出会い――
おいでませ、だ?
>そういえば、君の名前は?
>無い
>は?
>ねぇよ、好きに呼べ
11.02.08.