「どうだい、仕事は?」

『まぁ…慣れた、な…』



翠がボンゴレ本部でメイドとして働き始めて、初めての休み

雲雀の部屋にて、一服していた時だった



「そう言えば…君の実力確かめたいんだけど?」
『………は?』



雲雀の突拍子な台詞に、彼女は目を見開く



『…雲雀、悪ぃが面倒臭い』

「……言うと思ったよ、でも拒否権無いからね」

『……おい』



結局、問答無用の様で

強引に翠は雲雀に、修練部屋へと引きずられて行った



*****



『…で、こーなるんかい…』



溜息を漏らす彼女に、雲雀は薄く笑みを漏らすだけ



「で、君の獲物は何?」

『…哲に用意して貰ってる』

「翠さん、こちらで宜しいでしょうか?」



彼女は仕方なく草壁に頼み、武器を用意して貰った



「へぇ…剣、なんだ」

『正確には日本刀、な』



渡された刀を抜き翠は、刀身を眺め見る

その見事な輝きから、ソレが良質というのが見て取れた



「言っておくけど本気で行くからね」

『はっ!?』



雲雀はトンファーを構え、素早く翠に突っ込む



『っ!』



翠は鞘を投げ、トンファーをギリギリで受け止める

室内に金属音が交わる音が、響き渡った



「へぇ、受け止めるんだ」



雲雀は口角を上げて笑い、目を細める

それから2人は、暫く打ち合った



「す、凄い…」



その光景に草壁は、言葉を無くす

それもその筈だ。あの雲雀と互角に戦えるなど、そうはいないのだから


次第に翠は、自身に異変を感じていた



『ちっ!(何だ…違和感?)』

「…(何だ?)」



その違和感に雲雀も気付いた様で、表情を顰める

すると彼女の身体から、青白い光が僅かに漏れ始めた



『…まさかっ!?雲雀っ、離れろっ!!』

「っ!!」



組み合っていた2人だったが、彼女が叫んだ瞬間に雲雀が飛びのく


刹那


翠の身体から、轟々しい雷が発生した



『………婆裟羅?』



その力、何時か見た背中



>…婆裟羅…だ、と?特定の者にしか使えぬ力を、何故…?
>……まぁ、素質があったって事でしょ?(本当に良い拾い物したかも)
>……少しは驚けや……

11.05.13.




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