『てな訳で、来客が来るからな』
「ワオ、いきなりだね…僕は許可してないよ?」
『貰ってねぇし』
予定より早く上がれたので、京子の件を雲雀に報告
…したらこうなった
「翠さん、一体どうして?」
『それがな、京子に妙な点を見っけてな』
「妙な、点?」
雲雀は薄く眉を潜める
浅く溜息をついた後、俺はまた口を開いた
『京子の腕に腫れを見つけた…しかも人為的なものだ』
「「っ!?」」
『…言ってる意味、分かるよな?』
俺がそう言うと、雲雀は大きく溜息を吐き出す
「…余り、考えたくないね。ソレ…」
『俺だって考えたくねーよ、しかも京子だけじゃなさそうだし』
そりゃそうだ。京子はボスである、綱吉の婚約者
その彼女に危害を加えているなんぞ、とんでもない事だ
だが問題はソレだけではない
彼女に危害を加えているのが、内部の者だと言う事だ
…じゃなかったから、京子が庇う必要がない
寧ろ内部の者の犯行以外、出来ない芸当なのだ
乱暴に髪を掻きむしると、銀時計を確認する
時間的には迎えに行っても大丈夫だな
『とにかく、彼女達から話を聞くしかない。推測で話しても仕方ねぇ』
「……確かに」
これからの事に雲雀も哲も、頭を悩ませた
…安心しろ、俺も頭が痛ぇ
『うし、良い頃合いだな。嬢さん達を迎えに行ってくらぁ』
「では出迎えの支度をしましょう」
受け止める者達
>そうだ。彼女達には、俺の素を見せるからな
>>えっ!!?
11.03.27.