『………うわ』



今俺の眼前に広がるのは……

汚物の山もとい、汚れた服の山


…有り得ねぇ…どうすりゃこんだけ溜まるんだ?

こんもりと山が二つ出来てんぞ?



『…………』



横を見りゃ最新式の洗濯機が二台並んでるが…

使われた形跡が殆ど無いんすけど!?




雲雀から支給された懐中時計で時間を確認すると、昼までかなり時間がある



『……やったろじゃねーか……』



腕を捲って、いざ戦闘開始っ!




《第三者視点》



「………あれ?」



久々に仕事が休みだった山本

剣の修業で汚れた袴を持って来て、目を見開いた

汚れた衣服で山が出来ていた筈が、綺麗さっぱりと消えていたからだ



「……獄寺か?」

『山本様?』



呼ばれて振り向いた先には、洗濯籠を持った翠の姿が



「お、翠じゃねーか」

『如何なされましたか?』

「いや…久々に修業したら、よ」



山本は罰が悪そうに、手元の汚れた袴を見せた



『畏まりました。只今洗濯致します』

「いや、すぐじゃなくても良いぜ」

『今洗濯機を回す所でしたので、大丈夫です』



それを聞くなり山本は、再び目を見開く



「ま、まさか…ここにあった…」

『はい、全て洗濯させて頂きましたが?』

「……まさか1人で、か?」

『はい、そうですが?』



彼女の行動力に、山本は感心の息を吐いた



彼女の実力


>翠、すっげぇのな!
>いえ…(あ。コイツ腹黒だな)

11.03.12.




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