07:良く言われるよ

「夏休みまでそろそろ、一ヶ月半を切りましたが。夏休み前には今年度の、候補生(エクスワイア)認定試験があります」



そうか、もうそんな時期か


つか燐…お前マジで何も知らねーのな

仕方無いとはいえ、姉さんは悲しいぞ…



「そこで来週から一週間。
試験の為の、強化合宿を行います」



あぁ、合宿か…懐かしい

つか何処でやるんだ?やっぱ男子寮?


………待て。俺は生徒として参加すべきか?

後で道化に聞いておかねぇと



「おーい!刹!」

『ん?』



ぼぉっと思案してると、不意に燐から声が掛かった

おや。何時の間に京都組と、仲良くなってんな



「刹は称号どうすんだ?」

『燐は決めたの?』

「おう!俺は騎士!刹は?」



やっぱな。燐だったら選ぶと思ったよ



『私?手騎士と医工騎士』

「結城はんも2つ、取るんですな」



ピンク色のド派手な頭をした男の子が、目を瞬かせてる


…志摩 廉造。明陀宗・志摩家の末弟

つかその頭。八百造さん見たら、ぜってぇ激怒するぞ…

何しに来たんだ、お前は…



『手騎士は自身の血液を用いて、使い魔を呼び出すでしょ?医工騎士取得しておけば、自分で手当て出来るよ』

「なるほど…」



燐の向かいに座る、少々目付きの悪い少年が納得する様に頷く


…勝呂 竜士。明陀宗頭主・勝呂 達磨の一人息子

てかおめぇもか…虎子さん、怒らせたら怖ぇの知ってんだろ!?



『今は深く悩む必要はないと思うよ。称号は確か、後からでも取得出来たし』

「そぅですね」



穏やかに笑む小柄な少年

三輪 子猫丸。三輪家の若当主か…立派になってまぁ…



「いやぁ…結城さんて大人しゅう思っとったんですが、中々キッパリ言わはる方なんやな」

「志摩!」



志摩は苦笑しながら、さらりと口を滑らす

それに勝呂が目くじらを立て、叱咤する


…別に気にしてないが



「志摩さん!結城さんに失礼ですやろ!!」

『良く言われるよ』



三輪も志摩も叱咤するも、俺の言葉を聞くと固まってしまう

つか全員固まってんな



「…刹、さらっと言ったな」

『事実だからね。あ、私の事は呼び捨てで良いよ』



選り取りみどり


(明陀宗、接触完了)
(ただ…しえみの表情が固いのが、気になる…)

>京都組の言葉使いがあってるか不安…

11.09.10.


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