46:-9year T

早いなぁ…歳月って…俺、七歳だよ



『………』



いや何か複雑なんだけど…色々と、さ



■■■



『祓魔塾?』

「あぁ、通ってみないか?」



学園から帰宅したネイガウスさんが発した言葉に、つい目を瞬く

祓魔塾って確か、祓魔師の養成所じゃなかったか?



『何でまた?』

「今の刹の知識は最早、祓魔師と同様かそれ以上だ。それならば祓魔塾に通っておいて損はないだろう、とフェレス卿がな」

『………あんのっ…』



ったく…親バカっ!!

ウザくてしゃあねぇ…前々からウザかったが



「私としても同感だ、お前には才能がある。何より身を守る術を、学ぶ事は損ではあるまい」

『……ん、確かに』



ネイガウスさんの言う事も一利ある

俺は悪魔に対する知識はあっても、【対抗する術】を持ち合わせてない


今までの【力】が悪魔に無効なのは、ルシファーの協力を得て実証済みだった



【私もイゴールの考えに賛成です、主】

『ルー』



俺に話し掛けたのは、俺と契約を結んだ上級悪魔・堕天 ルシファー

ネイガウスさんが仕事中、俺の面倒を見てくれてる



【いざとなれば、私が主を守る事が出来ましょう。しかし私は上級悪魔…いざ本格的に召喚しては、主にかなりの負担が掛かってしまいます】



まぁ言ってる事は最もだ

ルーは上級悪魔でも、かなり上に位置する

そのルーを召喚するとなるとなれば、まずこの小さな身体では持たないだろう


今はルー個人の力で、コチラに留まっている。ネイガウスさんの協力もあるが



「…ルシファー、相変わらず刹に忠実だな…」

『慣れねぇから、止めてくれってんのにな』

【私にしたら、主もイゴールも相変わらずですよ…全く】



苦笑しか浮かべられない

ネイガウス宅は大概こんな感じだ



「…どうする?祓魔塾に通う事になると、雪男と同期になる可能性もあるが…」

『…雪男、と?』



ちょ、待て。雪男は確か六歳じゃ…

するとルーが思い出した様に呟いた



【そうでした…雪男若君は生まれつき、魔障を受けていましたね】

「あぁ…それ故に悪魔が見えていたらしい。藤本が祓魔塾を勧めた」



て事は…雪男、お前…燐を守る為に?

燐を守るのは良いが、お前の【心】は誰が守る!?


本当に似た者同士だな…



『……行く』

「…そうか、分かった」



じゅくへ


(…しかし…その格好、どうにかならんか?)
(こっちのが楽なんだよ)
(…………人前ではやるな)


>ルシファーが次第にオカンになってきた…

12.04.28.

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