42:-10year T

時は早いもので、六歳になりました

奥村兄弟は五歳になり、口調もしっかりしたものに


さてはて。今日はネイガウスさんが仕事で帰りが遅い

………こういう時は



『森だっ!!』



ふはははっ!ネイガウスさんの目を盗んでは、森に来てるのさ!!

修練はしてるが、本格的なのは流石に人前じゃ出来ねぇ


な、訳で。こーして目を盗んでは、森に来て修練してるのさ!



『…………ん?お前等どーした?』



ふと。周りに目をやると…

虫豸達が黒焦げになってんじゃねーか!!何があったよ!?




『おいおい!お前等、マジで何があった!?』

【ジジジッ……ジジッ】



森の所かしこ、黒焦げ

更に森の虫豸達は、雷に撃たれた様な怪我



『………何だ、この気配?』



この森にしょっちゅう来ているが…感じられない気配が一つ

しかもその気配は動いている



『…お前等、【アイツ】にヤラれたのか?』

【ギギッ!ギッ!】



必死に身体を動かしてる所を見ると、確実か

え?何で分かるかって?


何度もコイツら相手に手合わせしてりゃ、嫌でも分かるわ…



『俺は気配を追う。お前等は被害が増えん様、固まって行動しとけ』

【ギギッ!】



虫豸達は俺の言葉を理解した様で、次々と集まって行動し始めた

……コイツ等と今度、契約してみるかな…



『……………マジでか』



この森の生き物でない【気配】を追い始めて、約三十分後

【気配】の正体を見た俺は、目を瞬かせた



『……………でか』



こりゃ虫豸達が苦戦する訳だわ、【コイツ】にゃ敵わなねぇよ



【シャアァァァー!】



俺の眼前には…

漆黒の大蛇、しかも現在進行系で理性がねぇ!!



『………しゃあねぇ』



コイツを静めんと、どうにもならん



『………よっ、と』



轟音が鳴り響き、砂埃が舞う

砂埃が消えていくと、大蛇は横に伏していた



『……おーい。正気になったか?』

【……っ…わ、儂は…】



喋れるっー事は…コイツ、かなりの実力者だな



『祓魔師の懐に、何でお前みたいな大蛇がいんだよ?』

【………フン、どうでも良いわ】

『はぁ?』

【儂は生きる事に疲れたのじゃ…このまま朽ちさせてくれ、人の子よ】



…………何だ、コイツ?

生きるのに疲れただぁ?



『阿呆か、テメェ』

【何じゃと?】

『悪魔の事はまだ詳しくは知らん。だが早々と生きる事を諦めて、何になるんだよ。馬鹿らしい』

【百も生きられぬ人が、何を言う】



コイツ、マジでムカつく



『あぁ、人はお前等の様に長くは生きられないさ。だからこそ、日々を後悔しない様に生きてんだ!!』

【…後悔、せぬ様に?】

『あぁ…真っ直ぐ前を見据えてな』



お前が、そう生きてた様に

……そうだよな、―――?



【……面白い娘だ】

『るせぇ、余計なお世話だ』

【だが故に興味深い】

『へ?』



コイツ、何を言った?

いやいや、まさか…



【どうじゃ?儂と契約してみんか?】



契約フラグ来たぁぁぁ!!またかぁ!?




『……俺、祓魔師じゃねぇぞ?』

【そうなのか?儂にはお前さんが、才能がある者と見受けられるがの】


マジでか!?俺、手騎士の才能有り?

すっげー嬉しいんだけど…



【で。どうすんじゃ?】

『……我が名は、刹。汝の名は?』

【儂の名は黒凪。今この時より、新しき主・刹に仕えようぞ】



また ふえました


(………増えている)
(森で懐かれた)
(…………頭が痛い)


>黒凪との出会い
数年後に口調が変貌、今の口調に

11.12.26.

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