03:やっぱ、強制ですか

正十字学園理事長、メフィスト・フェレス

彼の考えている事は、未だに奇抜で予想がつかない



『……はい?今、何と仰いました?』

「刹。貴女には奥村 燐の監視を兼ねて、祓魔塾に通って頂きます」



理事長室に呼ばれた俺は、彼から爆弾発言を投下された


……嗚呼、そういう事か。しかし俺指名かよ…



『……因みに、拒否権は?』

「あると思いますか?」



眼前にいるフェレス卿は笑みを絶やさない

…ま、俺としても断る理由はねぇな



『…やっぱ強制ですか…』

「私とて愛娘の貴女を送り出すのは至極『了解しました、失礼します』…釣れないですねぇ」



フェレス卿の言葉を遮り、早々と理事長室を後にする

ったく本当に…この人の考えてる事は分からん…



■■■■■



日も暮れ、夜の帳が降りた頃

彼に昼間の事を話すと、目を見開いた



「何だと?」

『燐の監視で、祓魔塾に通う事になったんだよ。多分子守りもやらせるつもりだろ』



つかソレしかねぇだろ、理由

苦笑しながら冷えたビールとグラス、ザワークラフトを彼の眼前に出す


しっかし本当にザワークラフト好きだよなぁ

すると彼は眉を潜めながら、ビールに手を伸ばす



「確かに年齢を考えれば、怪しまれる事は無いが…刹…」



ビールを注ぎながら、彼は口ごもる



『ああ。そこら辺は道化が裏から情報操作するってさ』

「…フェレス卿、相変わらずだな…」



ビールを半分飲んだ所で、彼は深い溜め息を漏らす


そうなんだよ。あの道化、昔と変わらない態度で接するから困る

俺はもう、保護が必要な年じゃねぇぞ



『あの親バカ、どうにかならん?』

「なっていたら、とっくにしている」



…んなきっぱり言わんでも



『まぁ、確かに…そうだな』



学舎へ



(確か魔印の授業、受け持つんだよな?楽しみだ)
(…尻尾を出すなよ…)

>三話目で漸く名前変換が出るって…

11.09.02.

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