正十字学園理事長、メフィスト・フェレス
彼の考えている事は、未だに奇抜で予想がつかない
『……はい?今、何と仰いました?』
「刹。貴女には奥村 燐の監視を兼ねて、祓魔塾に通って頂きます」
理事長室に呼ばれた俺は、彼から爆弾発言を投下された
……嗚呼、そういう事か。しかし俺指名かよ…
『……因みに、拒否権は?』
「あると思いますか?」
眼前にいるフェレス卿は笑みを絶やさない
…ま、俺としても断る理由はねぇな
『…やっぱ強制ですか…』
「私とて愛娘の貴女を送り出すのは至極『了解しました、失礼します』…釣れないですねぇ」
フェレス卿の言葉を遮り、早々と理事長室を後にする
ったく本当に…この人の考えてる事は分からん…
■■■■■
日も暮れ、夜の帳が降りた頃
彼に昼間の事を話すと、目を見開いた
「何だと?」
『燐の監視で、祓魔塾に通う事になったんだよ。多分子守りもやらせるつもりだろ』
つかソレしかねぇだろ、理由
苦笑しながら冷えたビールとグラス、ザワークラフトを彼の眼前に出す
しっかし本当にザワークラフト好きだよなぁ
すると彼は眉を潜めながら、ビールに手を伸ばす
「確かに年齢を考えれば、怪しまれる事は無いが…刹…」
ビールを注ぎながら、彼は口ごもる
『ああ。そこら辺は道化が裏から情報操作するってさ』
「…フェレス卿、相変わらずだな…」
ビールを半分飲んだ所で、彼は深い溜め息を漏らす
そうなんだよ。あの道化、昔と変わらない態度で接するから困る
俺はもう、保護が必要な年じゃねぇぞ
『あの親バカ、どうにかならん?』
「なっていたら、とっくにしている」
…んなきっぱり言わんでも
『まぁ、確かに…そうだな』
学舎へ
(確か魔印の授業、受け持つんだよな?楽しみだ)
(…尻尾を出すなよ…)
>三話目で漸く名前変換が出るって…
11.09.02.
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