「「せつねぇ!いーにぃ!」」
「『………ハァ」』
南十字男子修道院
このだだっ広い所に、普段だったら獅朗さんや他の祓魔師が居るが、今日だけは居ない
はしゃぐ奥村兄弟を眺めながら、俺とネイガウスさんが溜め息を漏らす
こうなったのは、時間を暫く遡る
■■■■■
「ネイガウスっ!刹っ!助けてくれっ!!」
「『………」』
ある日。獅朗さんが血相を変え、ネイガウス宅に駆け込んで来た
とりあえず慌てる彼を落ち着かせ、理由を問う事に
「何ですと?」
獅朗さんが言うには…近所で大規模な、魔障感染者が出たらしい
修道院に勤める者は住民達のサポートに周り、獅朗さんは原因究明の命が下った
しかし奥村兄弟をどうするか…そこで白羽の矢が立ったのが、俺達である
ネイガウスさんは医工騎士の称号保持者だ。仮に魔障の影響が出ても、対処出来るだろう
俺はルシファーと契約を交わしている。他の悪魔が誘われてもルシファー程の上級悪魔なら、苦労せずに対処出来る
上記の理由で俺達が、不在の修道院の留守を任されたのだった
■■■■■
「…どうだ、周囲は?」
『ん…異常無いって。このまま周囲を監視して貰うよ』
窓越しから俺は外を眺める
用心に越した事はない。獅朗さん達が帰ってくるまで、ルーに修道院の周囲の監視を頼んでいた
「何事もなければ良いがな」
「「うわぁぁーん!!」」
…………………………
『悪魔より燐達の相手の方が大変なのは、気のせい?』
「…………気のせいではなかろう」
あ、やっぱ?
あの子達、最近何にも興味を示すからなぁ
んで双子だから、喧嘩も絶えない
「……全く」
『ほらほら!二人共、泣かない!』
元気なのは良いんだけど、ねぇ……
こもり
(この後、俺達はいつの間にか寝てしまい)
(帰還した獅朗さんに、からかわれるのは後の事)
>川の時で寝てたり
11.10.11.
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