18:-13year \

『なんのようだ、どうけ』

「開口一番、酷いですね」

『おれはどうけが、きらいなんだ』



俺は何故か、メフィストに呼び出された

しかも一人で


正直コイツが嫌いだ。胡散臭い笑みが特に



「…貴女、このままで宜しいんですか?」

『なんのことだ?』

「実は貴女の事を、調べさせて頂きました」



メフィストから胡散臭い笑みが消えた

そして瞳に宿るのは、【狩人】の様な光


………ちっ!バレたか



「貴女が何故学園(ここ)に居るのか、その経緯は敢えて問いません。貴女が分からない可能性もありますしね」



………読まれてる

この道化、侮れねぇ



「さて……刹。貴女はこれから、どうなさるのですか?」

『どうもしないが』

「はい?」

『どうするこうするも。おれは、このままだ』



俺にこの世界で、行く宛なんぞねぇのは分かりきってんだろ

…………それに………



「このままネイガウス先生の元に、と?」

『そう、いっている』

「何を馬鹿な事を。貴女は今の御自身の立場を、御理解なさっているのですか?」



メフィストの言いたい事は、嫌でも分かる


俺はこの世界のイレギュラー

当然、戸籍等ある訳がない


そう……俺はこの世界に存在してはならぬ者



『せかいのいたん、だとはりかいしている』

「では何故?」

『っ!』



理由を問いだされた俺は、つい視線を逸らす

メフィストも恐らく、首を傾げているだろう



「……刹さん?」

『…………だよ』

「…スミマセン、もう一度仰って頂けますか?」

『だから…はじめてだったんだよ…あったかくて、どくいりじゃない…しょくじは…』

「っ!?」



メフィストの息を呑む音が、嫌に響く



『おれはいままで、こどくのやみのなかにいた。けどネイガウスさんが、そこからすくいだしてくれた』



そう言うと真っ直ぐ、メフィストを見詰める



「(何という目を…一体どんな育ち方をすれば、こうなるのですか…)」



メフィストは暫く考え込んでいたが、深い溜め息を漏らす



「仕方…ありませんね…」

『メフィスト?』

『私の権限で、貴女の戸籍をどうにかしましょう。私の友人の娘とでもしておけば、後々困らないかと…」



え?ウソ、マジで?つかよ…



『ソレ…しょっけんらんよう、じゃ?』

「良いんですよ、バレなければ☆」



……そーきたか。ま、助かるけど



「所で先程から、気になっていたのですが…」

『ん?』

「その服、先日も着ていませんでしたか?」



良く覚えてんなぁ…

メフィストに挨拶した時と同じ服だよ



『そだけど?』

「な、何ですって?」

『ネイガウスさんが、こどもふくをかいにいけますか?』



仕方無いだろ…因みに俺が着てる服はおさがり

世帯寮の知り合いに、ネイガウスさんが頼んで譲って貰ったんだ


……あれ?なんかメフィストが震えてる?



「何て事ですかっ!!」

『へ?』

「へ、じゃありません!何故直ぐに言わなかったんですか!私に言って下されば、直ぐに用意したものをっ!!」



ちょ、何?いきなりこのハイテンション…



「アインス☆ツヴァイ☆ドライ!!…さぁ!好きな服をお選びなさいっ!!」

『どういう、げんりだっ!?』



傘を使って何か唱えたら、子供服が大量に出てきたっ!?



「私としては、この服がオススメです☆」

『んなフリフリ、きられるかぁぁぁ!!』



おやばか できました



(……何だ。この服の山は)
(道化が親バカになった…)
(…………はぁ!?)

>メフィスト親バカ化(笑)

11.09.26.

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