14:-13year Z

「………何かの冗談だろ?」

「冗談ではありませんよ、藤本」



正十字学園 理事長室

メフィストに呼び出された俺は、信じられない事を聞かされた



「…あの、ネイガウスが…子供を…?」

「ええ。とてもしっかりした良い子です☆」



…コイツがここまで言うなんてなぁ…一体どんな子だ?



「一度お会いになって見れば分かりますよ」

「…そうだな…」



久々にネイガウスん家に乗り込んでみっか…



■■■



『そちゃですが、どうぞ』

「…何か…悪ぃな」



思い立ったら吉日


俺はメフィストの部屋から、真っ直ぐネイガウスの部屋に直行した…が

ネイガウス本人は留守で、小さな女の子…刹が1人で留守番していた

何でも"フツマヤ"に、買い出しへ行ったらしい

確かにアソコにゃ、連れていけんな



『ふじもとさんのことは、ネイガウスさんからきいてますよ』

「お?何て言ってたんだ?」



アイツが、俺の事を話してたとはなぁ。良いトコあんじゃねぇか…



『エクソシストのうでまえはいちりゅう。ひととしては、どうしようもないひと…と』

「…ネイガウス…」



前・言・撤・回っ!!

アイツはコイツに、何吹き込んでやがる!!



『ふじもとさん。きょうは、どんなごようけんで?』

「ん?お前さんに会いに来たんだよ」

『…わたし?』



本件をすっかり忘れてた…



「メフィストが刹の事を、褒めちぎっててな。んでどんな子かと思って来てみたんだよ」

『…こんなこども、です』



何故か申し訳なさそうに、刹は頬をかく



…………………………



「ぶっ、あはははっ!お前さん面白いな!!」

『そうですか?ふじもとさんのほうが、おもしろいかたとおもいます』



確かにメフィストの言う通り、しっかりした子だな

けど何処か抜けてて、そのギャップがおもしれぇ


…ネイガウスにゃ、ある意味で救いになるかもな



「俺がかぁ?」

『ひるあんどんで』



無邪気な表情が一変、刹は不敵な笑みを浮かべる

……おい、メフィスト。聞いてねぇぞ…



「……喰えないお嬢さんだ」

『ほめことば、としてうけとっておきます』



うぉぉい!本当に3才か!?

ウチのガキ共とは大違いだよ…ん?



「…そうだ!今度俺んトコ、遊びに来いよ!!」

『ふじもとさんの、おうちですか?』

「ウチにゃ2才になる、男の双子がいるんだ」

『ふたごっ!?』



食い付き良いな。つかキャラ違くね?



「双子、見た事ねぇか?」

『ないです!みたい!』



目を輝かせてまぁ…

こういうトコは年相応だな



「きっとアイツらも、刹を気に入ると思ってな」

『ネイガウスさんのよていがあきましたら、ぜひ!』



こりゃ楽しみが出来たぜ

ウチのガキ共の良い土産も、な



「おう!待ってるぜ!」



おじさまとやくそく


(ネイガウスさん!しろうさんのトコにいきたい!!)
(………何?)
(しろうさんの、ふたごがみたい!)
(い、…いつの間に接触したのだ…)

>藤本視点
ルシファーは散歩中でした

11.09.16.

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