10:-13year X

『…おおっ!!』



現在、森林区域の中

と言うのも…部屋に籠っているのも飽きたからだ(ドーン!)


ネイガウスさんからは外出禁止令が出てるが…バレなきゃ良い!つか身体鈍るっ!!



『すげぇ…』



森の中に入った途端、鎌鼬(かまいたち)の様な怪我が頬に受けた

それはどうやら、悪魔の攻撃で…確か魔障、だったか?


その瞬間、森の中の悪魔の姿が視界に写る

………ワオ。壮観…



『すっげぇ…』



まさか肉眼で、悪魔を見られる時がくるとは…

しかし…何かコイツら、様子が可笑しい。まるで…



『…なにかに、おびえてるようだ…』



虫豸達は森の最深部から、逃げる様な行動をとっていた

最深部になにか、いる?


疑問が晴れぬまま、俺は最深部へと足を進めた



『……これは……』



森の最深部付近に近付く程、悪魔の気配が強まる。それは虫豸達と段違いの気配

その気配の主を、視界に捉えた


漆黒の翼を持つ、人型の悪魔

だが所かしこ怪我だらけで、生きてるのも不思議な位の重傷



【……何者だ……】



掠れた声音が響く

それはまるで絞り出したかの様で、痛々しい



『にんげん』

【人の子…何故この様な、所に居る】

『そりゃ、こっちのせりふ。ここはエクソシストのそうくつだ、しにたいか?』



恐らくコイツは悪魔で、上級の分類に入るヤツだ

じゃなきゃ、虫豸達が逃げ出さん



【その、エクソシストに呼びたされ…この、有り様だ…ぐっ!?】

『お、おいっ!?』



目の前の悪魔が意識を失っちまった


………待て。コイツの話を要約するとだ

召喚されたが何か不都合があって、祓われたと?……自分勝手にも程があんだろうっ!!



『おい、おまえらっ!てをかせっ!!』




■■■



【………ゔっ…】

『きづいたか?』



虚げな視界の先に写ったのは、先程の幼子だった

…何だ、この状況は?



『まだ、うごくな。しけつはしたが、きずぐちはふさがってない』

【なっ…!?】



幼子は手慣れた手付きで、我の傷の手当てを施していく



『あとでこのもりのチューチたちに、れいをいっておけ。ちどめのやくそうを、かきあつめてくれたからな』

【…あ、あぁ。……幼子よ。何故、我の手当てをする?我は悪魔だ、恐ろしくないのか?】



我は上級悪魔だ、外見でも悪魔と言うのは分かる筈

しかし我の問い掛けに、幼子は不適に笑うだけ



『おまえが【うそ】をついてねぇのは、めをみりゃわかるっーの。てかおまえがけがした、りゆうがきにくわん』

【…気に食わん、だと?】



サラリと断言するその幼子の瞳は、まるで歴戦の祓魔師を彷彿とさせた

……面白い幼子よ



【幼子よ、名は何と?】

『刹』

【私と契約せぬか?】



幼子…刹は我の言葉を聞き、その瞳を見開く



『はぁ!?おれ、エクソシストじゃねぇぞ?』

【主を気に入ったのだ】



こ奴は面白い。刹の使い魔ならなってみたい…と思ったのは何故だろうな



『…われは刹。なんじの、なは?』

【ルシファー…堕天ルシファーと申します】



なかまがふえました


(…だ、堕天…ルシファー?ま、まさか…)
(もりでけいやくしました)
(勝手に契約するなっ!お前は祓魔塾すら通ってないのだぞっ!!)
(……主…)


>予定より長くなった…

11.09.13.

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